GK川島永嗣が阻止したPK名場面4選

2024年10月25日(金)19時0分 FOOTBALL TRIBE

川島永嗣 写真:Getty Images

キャリア通算17回のPKストップでチームを救ってきたGK川島永嗣(ジュビロ磐田)。これまで阻止したPKキッカーの顔ぶれがあまりにも豪華だと話題になり、ドイツのサッカーデータサイト『Transfermarkt』でも特集を組まれるほど。なかでも意外だったのは、川島がプロキャリアで初めてPKを阻止したのが、高い成功率を誇っていたMF遠藤保仁(現ガンバ大阪コーチ)の“コロコロPK”であったことだ。


2010年にはFIFAワールドカップ南アフリカ大会直前に行われたイングランド代表との親善試合で、ゴール左隅を狙いすましたMFフランク・ランパードのPKを右手1本でセーブ。また、2017年11月に行われたブラジル代表との親善試合でもFWネイマールのPKを右手1本で止めている。さらに2018年には当時フランス1部のFCメスに所属していた川島が、OGCニースFWマリオ・バロテッリのPKを阻止。他にも元メキシコ代表のハビエル・エルナンデスやタイ代表で過去にはサンフレッチェ広島や清水エスパルスでもプレーしたFWティーラシン・デーンダーなど、世界を代表する名プレーヤーたちの一撃を防いできた。


その中で、筆者が印象に残っているPKストップシーン4選を紹介する。




遠藤保仁 写真:Getty Images

2009年7月1日:川崎フロンターレVSガンバ大阪(J1第10節)


PKキッカー:MF遠藤保仁(2023年引退)


当時川崎フロンターレに所属していた川島は、この試合をホームの等々力競技場(Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)で迎えた。前半はMF養父雄仁(現J2藤枝MYFCコーチ)のゴールで川崎が先制。後半7分、MF二川孝弘がペナルティエリア内で倒されPKを獲得したガンバ大阪は高いPK成功率を誇るMF遠藤保仁をキッカーに。誰もが同点に追いつかれると思ったが、右へ跳んだ川島がこれを完璧にセーブ。直後にも遠藤のフリーキックでG大阪がチャンスを迎えたが、ここでも川島の好セーブが光り試合は1-0で川崎が勝利した。




フランク・ランパード監督 写真:Getty Images

2010年5月30日:日本代表VSイングランド代表(国際親善試合)


PKキッカー:MFフランク・ランパード(2016年引退)


2010年の南アフリカW杯直前に行われた親善試合で、日本代表はイングランド代表と対戦。前半7分にDF田中マルクス闘莉王のボレーで日本が先制する。後半に入るとイングランドが攻め込む時間帯が続き、後半9分にPKを献上。PKキッカーは当時イングランド1部チェルシーのレジェンドMFフランク・ランパードだった。しかし、このPKを川島が右方向へ飛びビッグセーブ。後半に逆転を許し日本は1-2で敗れたが、川島の見事なパフォーマンスはそれまで長きにわたり日本代表の正守護神を担っていた楢崎正剛からスタメンの座を奪うきっかけとなった。




ネイマール 写真:Getty Images

2017年11月10日:日本代表VSブラジル代表(国際親善試合)


PKキッカー:FWネイマール(現アル・ヒラル)


前半10分、0-0の状況で日本代表DF吉田麻也がPKを献上。ブラジル代表のエースFWネイマールが川島の逆を突く左サイドに決め先制を許してしまう。さらに同17分、再びPKの場面が訪れるとここで川島が輝きを放つ。ネイマールのキック前に動いてしまった1本目の失敗を踏まえ、2本目はしっかりと動きを見てから右に飛び右手1本でのセーブに成功した。試合は前半の3失点が大きく響き1-3で敗北したが、サッカー界のスーパースター・ネイマールのPKを止めたシーンは、長くサッカーファンの脳裏に焼き付いていることだろう。




レオ・セアラ 写真:Getty Images

2024年10月19日:セレッソ大阪VSジュビロ磐田(J1第34節)


PKキッカー:FWレオ・セアラ(セレッソ大阪)


そして最も新しく記憶に刻まれているのがFWレオ・セアラとのこのPKシーンではないだろうか。現在J1降格圏の18位に位置するジュビロ磐田は、第33節終了時点で残留圏ギリギリの17位京都サンガと勝ち点差5で降格の危機に立たされていた。是が非でも勝ちたい磐田は第34節に敵地で4戦無敗と好調のセレッソ大阪と対戦。


前半5分と後半26分にFWジャーメイン良の2ゴールで磐田が2点リード。攻勢を強めるC大阪は後半43分にレオ・セアラが反撃の1点を返し2-1。すると試合終了間際に磐田が痛恨のPK献上。このPKを阻止すれば「勝ち点3」、止められなければ引き分けで「勝ち点1」という緊迫した場面で磐田の守護神・川島は冷静だった。C大阪のPKキッカー、レオ・セアラのモーションをじっくり観察し、川島は右方向へ飛び見事PKストップに成功。試合はそのまま2-1で終了し、磐田が残留を手繰り寄せる貴重な勝ち点3を手にした。




これまで川島がPKを阻止した17選手一覧



  • 2009年7月1日:MF遠藤保仁(ガンバ大阪/当時J1リーグ)

  • 2010年5月30日:MFフランク・ランパード(イングランド代表)

  • 2010年6月24日:FWヨンダール・トマソン(デンマーク代表)

  • 2010年11月13日:DFカール・フーフケンス(クラブ・ブルッヘ/当時ベルギー1部)

  • 2011年12月10日:FWイェレ・ヴォセン(ヘンク/当時ベルギー1部)

  • 2013年6月22日:FWハビエル・エルナンデス(メキシコ代表)

  • 2013年12月1日:MFエルナン・ロサーダ(リールセSK/当時ベルギー1部)

  • 2014年3月8日:DFセス・デ・ウィッテ(KVメヘレン/当時ベルギー1部)

  • 2014年8月2日:FWイバン・サンティニ(KVコルトレイク/当時ベルギー1部)

  • 2016年2月13日:MFアリ・クロフォード(ハミルトン・アカデミカル/当時スコットランド2部)

  • 2016年6月3日:MFゲオルギ・ミラノフ(ブルガリア代表)

  • 2017年3月28日:FWティーラシン・デーンダー(タイ代表)

  • 2017年5月14日:FWアンディ・ドゥロール(トゥールーズ/当時フランス1部)

  • 2017年11月10日:FWネイマール(ブラジル代表)

  • 2018年12月13日:FWマリオ・バロテッリ(OGCニース/当時フランス1部)

  • 2020年12月13日:DFディラン・ブロン(FCメス/当時フランス1部)

  • 2024年10月19日:FWレオ・セアラ(セレッソ大阪/J1リーグ)

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