130Rでのクラッシュによる赤旗終了の判断とドライバーの容態をJRPが説明。第9戦は予定どおり開催

2023年10月28日(土)18時30分 AUTOSPORT web

 10月28日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦の決勝レースは、レース5周目に130Rで発生した笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)と大津弘樹(NAKAJIMA RACING)のクラッシュにより赤旗中断、そのまま終了となったが、ふたりのドライバーの容態と、このレース終了の判断について、スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーションの上野禎久社長が、メディアに向けて説明を行った。


 14時30分にスタートした第8戦の決勝レースでは、序盤から各所で激しいバトルが展開されていたが、そんななか5周目の130Rで、18番手スタートの笹原と21番手スタートの大津が競り合うかたちでコーナーにアプローチ。イン側の大津、アウト側に笹原という状況で2台は接触した。なおレース後、笹原には危険なドライブ行為によるペナルティが課されている。


 この接触により、大津車はスポンジバリアに横倒しの状態でクラッシュ。笹原車は高速で宙に浮いた状態になってしまい、スポンジバリアを突き破りその奥のデブリフェンスに激突。この衝撃でモノコックとエンジンから後方が真っ二つになってしまう激しいクラッシュとなってしまった。笹原が乗ったモノコックは、衝撃でデブリフェンスを越え、130R外側にあるデグナーカーブ進入のガードレール内側で静止した。


 笹原の容態が心配されるアクシデントとなったが、笹原はクラッシュ直後から意識がある状態で、大津も自力で車両から脱出した。


 気になるドライバーの容態についてだが、笹原については搬送された後、脳しんとうと診断されたという。一方の大津については左半身の打撲があり、10月29日に開催される第9戦については、29日朝のメディカルチェックを受けて出場が判断される。なお第9戦の最終的なエントリーについては、10月29日に発表されるはずだ。


 レースはその後セーフティカー出動、さらに赤旗中断となり、その後再開されないままエントラントのミーティングを経て、15時30分に終了の判断が下された。


 上野社長はこの判断について「クラッシュの衝撃によってアウト側のデブリフェンスが支柱から倒れ、その後もし万が一同様にクラッシュが起きた場合、安全性が保てないことから『レースをここで終了したい』という競技団からの判断があり、大会審査委員会が承認し決定しました」と説明した。


「レース中断に関する影響についても話がありましたが、そこに関わるスタッフ、オフィシャルの安全を考え、私も判断を支持しました」


 上野社長によれば、クラッシュ後すぐにデブリフェンスの修復作業がスタートしており、10月28日(土)の20時ごろにはフェンスが復旧できるという。上野社長は前職がホンダモビリティランドで、「鈴鹿の修復は日本一ですから」と説明した。


 そのため10月29日の第9戦については、当初の予定どおり開催される。上野社長によれば、より安全なレース運営に向け、チームには今日の詳細を伝達したという。

2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 130Rのクラッシュにより、パーツやスポンジバリア等が散乱した。
2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 横倒しの状態で静止した大津弘樹車
2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 メディカルカーに乗せられる笹原。奥のローダーが止まっているコース上がデグナー進入
2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 衝撃でスポンジバリアのカバーが電柱まで飛ばされていた。
2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 130Rのクラッシュにより、パーツやスポンジバリア等が散乱した。
2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 レース後、メディアに向けて説明を行う上野禎久社長

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