プロスト、2020年のフェラーリF1ではドライバー間の関係が複雑化すると予想

2019年10月29日(火)14時0分 AUTOSPORT web

 元フェラーリのドライバーで4度のF1世界チャンピオンであるアラン・プロストは、シャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルの間のライバル関係が激化することで、2020年にはチーム内の緊張が高まるだろうと述べている。


 サマーブレイクが終わってからのルクレールは実力を発揮しており、純粋なスピードではベッテルを凌駕している。今季、彼はF1キャリアにおける初勝利を含む2度の優勝を飾っている。


 フェラーリ内の雰囲気はバランスが取れていたものの、ソチでベッテルがチームオーダーに従わなかったことで危うくなった。ドライバーはふたりともその出来事を重視していないが、フェラーリでは覇権争いが起きている。


 プロストは今後を見据えたうえで、フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは、チーム内の平穏を維持するという課題に直面するだろうと考えている。


「管理上複雑な状況だ。なぜなら当初はベッテルが、その豊富な経験からチームのナンバーワンドライバーと見なされていたからだ」とプロストはモナコでの展示会『Sportel』で『RMC』に語った。


「さまざまな出来事が起き、今ではコントロールが難しい状況になっている。だが来年はさらに複雑になると私は考えている」


「フェラーリがパフォーマンスを発揮し続けているのは見て取れるが、シャルルとセバスチャンの間の戦いは管理が必要だろう」


「そしてそれは簡単にはいかない。なぜならマシンが優れていれば、ドライバーたちはタイトルを賭けて互いに争うかもしれないからだ。だが彼らはタイトルをメルセデスに奪われないように注意しなければならない」


 プロストは今シーズンのルクレールの成長と、才能の開花に非常に感銘を受けていると認めた。


「彼はすでにスターだ」とルノーF1のアドバイザーを務めるプロストは認めた。


「本当に驚かされたのは、若手ドライバーを起用してこなかったフェラーリのようなチームで、ほとんどナンバーワンドライバーと言えるような立場に適応した彼の能力だ。これは初めてのことだ」


「プレッシャーに対処することは簡単ではないが、いくつか難しい場面があったにもかかわらず、彼はよく耐えている。成熟度に関しては、非常に印象的だ」


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