F1第13戦エミリア・ロマーニャGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)
2020年11月2日(月)20時42分 AUTOSPORT web
2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGPの決勝レースで5位〜優勝のドライバーたちが日曜日を振り返った。5位〜優勝のドライバーはシャルル・ルクレール(フェラーリ)、ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、ダニエル・リカルド(ルノー)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。
■スクーデリア・フェラーリ
シャルル・ルクレール 決勝=5位
5位は悪くない結果だ。できることは全部やったと思う。最初のスティントはとても厳しいものになると予想していたが、実際にはかなり競争力があった。ハードタイヤにスイッチしてからは、前にいたダニエル(・リカルド)よりほんの少し速かったと思うけど、オーバーテイクできるほどではなく、彼の背後から抜け出せなかった。そして、セーフティカー後のリスタートでは苦戦を強いられ、新しいタイヤで後方から迫ってきたダニール(・クビアト)に抵抗しきれなかった。
最初から最後まで全力でプッシュしていたし、レース全体を通じて競争力は十分にあると感じていた。タイヤのマネージメントに関しても、いい仕事をしたと思う。
■スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ
ダニール・クビアト 決勝=4位
とてもいいレースができた。マシンの感触は最高で、本当に楽しんで走ることができたよ!
セーフティカー後のリスタートはとても重要な局面だった。そこでうまく何台かオーバーテイクすることができたんだ。残念ながら(前を走る)ダニエルはタイヤをしっかりウォームアップしていたため、最後の最後まで必死にプッシュしたけれどオーバーテイクすることができなかった。3位表彰台にあと一歩及ばなかったことは残念だが、自分のドライビングにはすごく満足しているし、チームの仕事も素晴らしかった。
コンストラクターズ選手権において、フェラーリとの差を少し縮めることができた。最後まで彼らに挑んでいきたい。
■ルノーDPワールドF1チーム
ダニエル・リカルド 決勝=3位
この3戦のなかで2回表彰台というのはすごいことだよね! 最高にハッピーだ。今回は“シューイ”を忘れなかったよ。
5位で決まりかと思っていたんだけど、マックス(・フェルスタッペンがコース脇でストップしたこと)によってセーフティカーが出動した。これはステイアウトだと思った。(前を走っていたセルジオ・)ペレスがピットインしたから、もう決まりだと思ったよ。ここはオーバーテイクがとても難しい。だから今日は(ステイアウトするという)リスクを取る価値はあった。うまく結果につながったね。
マシンが好調だっただけに、エステバン(・オコン)のトラブルは残念だった。今日のリザルトによって、コンストラクターズ選手権3位に浮上した。チームが目標としている位置だ。
イモラでこれほど素晴らしい表彰台に立つことができてものすごくうれしいよ。チームの皆に心からお礼を言いたい。でも、ふたつ目のタトゥーはなしだよ。シリル(・アビテブール代表)はもう十分可哀そうな目に遭っているからね。
(レース後の会見でルイス・ハミルトンとのシューイについて語り)フレッシュなのを飲もうとしていたら、ルイスが「もう片方の靴を脱ぎなよ」と言うのが聞こえた。僕は「えー、3年前に一緒に表彰台に上がった時、ルイスは確か『オレは絶対に絶対にやらない。どんなに無理強いされても絶対にやらないからな』って言ってたのに……」って思った。なのに彼は今日、自分からやりたいって言ったんだから本当にびっくりした。2020年はおかしな年だね。すごく楽しかったし、ハッピーだったよ。
■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
コンストラクターズタイトルを獲得したメルセデスを心から祝福したい。このチームの一員であることがとても誇らしいし、皆のハードワークと献身に感謝している。このチームにふさわしい結果であり、サーキットに来ているスタッフ、ブラックレー、ブリックスワース、シュトゥットガルトで働くスタッフ全員にとって素晴らしいことだ。チームは常に努力し、レベルを上げ続けている。このひたむきで積極的な人たちと一緒に働くことは、大きな刺激になる。
今日の話をすると、僕にとってはきついレースだった。スタートはとてもうまくいったが、2周目のターン7出口のコース上にデブリが落ちていた。それを避けるのが間に合わなかったので、タイヤで踏まないようにしてデブリの真上を通過したんだ。それによって(フロアが)ダメージを受け、デブリがマシンに引っ掛かってしまった。すごく走りづらくなって、パフォーマンスが大幅に低下した。
必死にマックスを抑えようとして、そのために限界を超えてプッシュしなければならなかった。そうしてミスが出た。
最初は好調だったのに、結局不運な一日になってしまい残念だ。それでもまた表彰台に上がれたし、コンストラクターズタイトル獲得に協力できたことはうれしい。
■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
今は胸がいっぱいだ。このチームの皆の顔を見て、ブラックレーとブリックスワースのファクトリーの皆のことを考えている。彼らこそが隠れたヒーローなんだ。彼らは懸命に作業に取り組み、決して諦めず、努力し、上を目指し、革新し続けている。コンストラクターズタイトル獲得は彼らにふさわしい、素晴らしい結果だ。チームの皆への感謝の気持ちを忘れることはないだろう。このチームのメンバーであることを誇りに思っている。毎年これほど素晴らしいパフォーマンスをもたらすことができるなんて、ただただ信じられない。7度のチャンピオンというのは、将来、孫に話して聞かせたい出来事だよ。今まで他の誰も達成したことがない偉業だ。新記録達成に関わることができて誇らしい。メルセデスファミリー、ペトロナス、すべてのパートナーに心から感謝したい。彼らなしには成し遂げることはできなかった。
レースの話をしよう。このコースではかなり高速で走るので、それもあって疲労困憊のレースだった。スタートはうまくいかなかったけれど、スティントを伸ばすことでトップに立つことができた。イモラでワンツーを決めて、(コンストラクターズ)タイトルを確定することができ、最高の気分だ。
(レース後の会見で、ダニエル・リカルドのシューズで“シューイ”をしたことについて語り)もちろんおいしくはなかった。僕は元々シャンパンは好きではないのに、ますますまずくなった感じだね。僕は以前「絶対やらない」と言っていたとダニエルは言うけど、何事も絶対はないという教訓になったんじゃないかな。
思っていたようなスタートにならず、3番手に落ちた。まずはレッドブルを抜こうと思ったが、全く近づけないし、近づこうとするとフロントタイヤがダメになってしまう。それで間隔をあけて、ある程度のギャップでついていくことにした。マックスは思っていたより早くピットインして、バルテリがカバーするために入った。そうなると僕は違うことをするしかない。どれぐらいタイヤが持つか分からなかったけどね。そういう戦略を採ったことで今日は勝てたのだと思っている。