「あんな完璧な人間はいない」MLB通算335本塁打男がリスペクトするイチロー、黒田博樹への感謝

2023年11月2日(木)16時30分 ココカラネクスト

イチロー氏への尊敬の念は相当に強いようだ(C)Getty Images

「日本人の通訳からよく日本語を教えてもらっていたので、日本語は懐かしいです」

 そう朗らかな笑顔でインタビューに答えてくれたのは、ヤンキースやマリナーズで活躍し、イチローや松井秀喜とチームメイトだった「最強2塁手」、ロビンソン・カノ。MLB通算17年で335本塁打、6年連続打率3割超えを記録した名プレーヤーだ。禁止薬物違反や自由契約を経て、現在は現役復帰に向けてトレーニングに励むカノに、日本人プレーヤーや日本野球に対する思いを聞いた。

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 ヤンキースでは日本野球界のレジェンドであるイチローや松井秀喜、マリナーズでは岩隈久志などと共にプレーしたカノ。彼らの印象をこう振り返る。

「メジャヤーリーグでは色々な日本人選手とプレーすることがありました。日本人選手の素晴らしいところは、相手に対してのリスペクトがすごくあることですね。どんなにすごい選手でも、先輩などへの礼儀が正しいです。ホームラン王の大谷選手でも、イチローさんがいたらどんな遠くからでも挨拶に来て、頭を下げている。我々ラテンの選手にはないものなので、そういった姿勢は素晴らしいと思っていました」

 特にイチローとはヤンキース、マリナーズで親交があり、その親密さがメディアで話題になることも。

「イチローさんは、こんな100%完璧な人間はこの世にいないんじゃないかというような選手でした。イチローさんは常に自分のルーティンが決まっていて、毎日同じ時間に同じ場所に現れます。いつもおにぎりを持って来て食べて、ピッタリの時間から練習を開始していました。トレーニング場にイチローさん専用のダンベルがあったのですが、ルーティン通りにトレーニングをするために他の人には絶対触らせていませんでした。だけどある時、イチローさんが『カノだけは触っていいよ』と言ってくれて、とても光栄でした。イチローさんは人間的にも素晴らしいですし、こんなにも完璧に自分をコントロールできる人なんて今まで見たことないです」

 他にも、日本人選手とはこんな縁がある。

「日本人の選手がよく使っているベルト、分厚くて腰にもいい日本製のベルトがあるのですが、今でもそれを使っています。ヤンキース時代に黒田(博樹)さんに借りて、すごく良かった。それから毎年黒田さんがプレゼントしてくれました。今でも用具担当にお願いしてオーダーしてもらって、使っています。ドミニカの家にもストックがたくさんあるくらい気に入って使っています」

 そんなカノのプレーを支えていた日本製の野球道具はベルトだけにあらず。

「SSKは2006年頃からバットを使っていて、その後グローブも愛用しています。どんな時も対応してくれて、サポートしてくれました。2014年に日米野球で日本に来た時は、オーナーにも会えたし、ミーティングも開いてくれました。この場を借りて、SSKのスタッフの方に感謝を伝えたいですね」

 さらに、日本の町工場の防具メーカーも愛用しているそう。

「日本のベルガードの防具も愛用しています。試しで使った時にすごく良かったので、それから毎年使っています。アメリカで流行ってきていて、各チームのトップ選手数名が使っているほどの人気になっています。日本製の道具は素晴らしい」

 ベルガードファクトリージャパン社は前身の会社が2012年に倒産するも、熟練職人の技術でレガースやアームガードを製作している小さなメーカーだ。

 カノは今年新たにスタートする中東と南アジアを拠点とするプロ野球リーグ「ベースボール・ユナイテッド」の共同オーナーでありながら、自らもドラフト指名を受け、新しいステージに歩みを進めている。そんなカノに、今後の展望について聞いた。

「ドバイのリーグでは、多くの素晴らしい選手に活躍の場を与えたいと思っています。また、実弟が日本のBCリーグ新潟でプレーしていたこともあり、いつか日本でプレーしたいと家族で話したことがあります。なぜ日本でのプレーを夢見るかというと、日本の野球のやり方だったり、練習の仕方だったり、ファンの素晴らしい応援を体験したいと思っています」

「2014年の日米野球でプレーしたことがありますが、練習中からファンが見学してくれたり応援してくれたりするのは、ものすごく感動しました。残念ながらその時に骨折してしまい、日本の野球ファンに最高のプレーを見せることはできませんでしたが、王(貞治)さんと会うことができて感動しました。本当に光栄なことです。日本の素晴らしいところは街中がすごくキレイですし、ゴミも落ちていないイメージが強いですね。日本にはとてもいいイメージを持っているので、日本でやりたい気持ちがあります。この後どうなるかわからないですが、日本でプレーすることが夢なので、オファーがあれば嬉しいですね」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

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