ホンダ:ザルコが予選で活躍もスプリントで不運襲う「でもあきらめてはいない」/第19戦マレーシアGP
2024年11月3日(日)10時31分 AUTOSPORT web
11月2日、2024年MotoGP第19戦マレーシアGP MotoGPクラスのスプリントがセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのルカ・マリーニは15位、ジョアン・ミルは16位でフィニッシュした。
中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は17位、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)はリタイアで2日目を終えた。
朝に小雨が降ったが、セッション開始までに止み、フリー走行2回目はドライコンディションで始まった。予選のためにも確認を行うセッションとなり、中上が1分59秒437の15番手でホンダ勢トップ。ザルコが17番手、ミルが19番手、マリーニが20番手と続いた。
予選Q1では、ホンダ勢を含めた全車がソフト/ミディアムでコースイン。最初のアタックでは、ザルコがトップと0.257秒差の5番手につけた。中上は6番手に続くが、トップから0.510秒とタイム差が広がっていた。
2回目のアタックでは、終盤にイエローフラッグがあったものの、ザルコが1分57秒635でトップタイムをマークし、予選Q2へと駒を進めた。
3人のホンダライダーも自己ベストを更新するも、他車のゲインが大きく、最終的に中上が18番手、マリーニが19番手、ミルが20番手となった。
上位12グリッドを狙う予選Q2。ザルコは予選Q1と同じソフト/ミディアムを選択。1回目のアタックを終え、ザルコは1分58秒135で11番手に位置するも、7番手からザルコまで0.1秒以内とわずかな差で大きく変動する状況だ。
最後のアタックでは、他車の転倒でイエローフラッグが出たものの影響を最小限に抑え、1分57秒971で11番グリッドからのスタートを決めた。
午後のスプリントでは、開始直前に小雨の降り出したが、スリックタイヤのコンディションとなった。ザルコは、スタートでホイールスピンが多く失速し、一時16番手まで後退。
マリーニは、1コーナーをアウトから入ると、2コーナーでインを突いて17番手にポジションを上げた。中上とミルは、オープニングラップで集団でコーナーに入る際に順位を落とし、それぞれ19番手と20番手となった。
3周目に上位ライダーの転倒で順位を上げるも、4周目にはマリーニがペースの良いアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)に先行を許した。
スプリントの折り返しを迎えた残り5周、ザルコは前方のライダーをオーバーテイクし、13番手に浮上した。しかし、残り3周、ザルコのマシンにトラブルが襲い、白煙を出しながらコース外に出てリタイアとなった。
中盤には、中上とミルがラウル・フェルナンデス(トラックハウス・レーシング)を同周回で攻略する場面も見られた。終盤にミルがペースの悪化した中上をオーバーテイクするも、マリーニはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)を抜くまでには至らず、15位でチェッカーを受けた。ミルが16位、中上が17位と続いた。
ザルコが予選で11番手を獲得したことはポジティブな要素であるものの、スプリントで発生したトラブルやフィーリングの悪化など不安が残る2日目となった。
決勝では、ザルコはもちろんのこと、他3人のホンダ勢も追い上げ次第で入賞の可能性がある。20周の長いレースを完走しポイント獲得ができるのか、ホンダライダーの走りに期待したい。
■ジョアン・ミル(予選:20番手、スプリント:16位)
「予選では苦労して大きく順位を落としたけど、スプリントでは何かを取り戻すことができて、いくつか進歩できた1日だった。より自然なライディングをするためにマシンを少し変更したんだけど、それが助けになったね」
「スタートはうまくいったのに、トラフィックに引っかかってしまって、4コーナーでは誰かのウイングが飛んできて立ち上がる羽目になった。序盤はかなりトリッキーだったけれど、その後はペースが落ち着き、レース中盤からはかなり競争力を発揮することができたよ」
■ルカ・マリーニ(予選:19番手、スプリント:15位)
「スタートもうまくいって、序盤はうまく戦えたし、ちゃんとレースができた。ペースはまだ他のライダーたちに及ばなかったし、1分59秒台にとどまるためにリスクを冒しすぎていたので、前のグループについていくことができなかった」
「全体的には、昨日より一歩前進できたと思う。これはポジティブなことで、一晩中多くのことをやってくれたチームに感謝したい。特にストレートでのブレーキングでは、まだ改善すべき点があるので、それを踏まえてステップアップしていきたい。まだやれることがあるし、明日はどうなるか見てみよう」
■ヨハン・ザルコ(予選:11番手、スプリント:リタイア)
「予選のフィーリングは良かったが、残念ながらスプリントでは同じフィーリングを得られなかった。ミスをしたくなかったし、避けるためにも我慢して状況をコントロールしなければならなかった」
「いくつか順位を挽回したところで技術的な問題が発生して、リタイアせざるを得なくなった。でもあきらめてはいない。明日もチャンスがあるので、それを最大限に生かしたいね」
■中上貴晶(予選:18番手、スプリント:17位)
「スプリントはチャレンジングなものでした。振動のせいでプッシュするためのフィーリングが得られず、ペースをキープするのが難しい状態でした」
「しかしその状況でも、ミスを犯さないことと明日のレースに向けて情報を集めることに集中しました。今朝のペースはかなり良かっただけに残念です。明日もベストを尽くします。どうなるか見てみましょう」
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