巨人・長野 電撃復帰の裏に球界屈指の「人情派フロント」の存在

2022年11月3日(木)11時50分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 背番号「7」が帰ってくる。巨人は2日、広島の長野久義外野手(37)を無償トレードで獲得したと発表した。18年オフにFAで加入した丸佳浩外野手(33)の人的補償で広島に移籍して以来、5年ぶりの古巣復帰となる。

 会見に出席した長野は「球団間で話し合っていただいて、僕の将来のことを考えていただいた結果だと思います」と両球団へ感謝の気持ちを口にした。

【関連記事】ワケありトレード2連発!巨人長野「密約」説、西武の「不祥事」交換の背景は


 大きなハレーションを巻き起こした広島移籍から4年のときが流れた。丸のFA移籍に伴い、人的補償で長野が広島に移籍した際には「なぜ長野をプロテクトしてなかったのか」と巨人ファンを中心に反発の声も多く上がった。

 2度もドラフト拒否を行い、紆余曲折の末、3度目のドラフトで巨人入団を果たすなど「ジャイアンツ愛」の深さは知られており、「いつかは巨人に」と周囲の思惑も交錯する中、時計の針を進めたのは、広島フロントの力が大きかった。

 広島・鈴木球団本部長は「彼の野球人生を考えてのこと。いつかユニホームを脱ぐことがあるとしたら、やはり巨人で脱ぐべきじゃないかなというのは、ずっと思っていた」と巨人側にトレードを働きかけたという。

 長野の野球人生を思っての配慮もあった。広島に移籍後は代打生活が主となり、段々と出場機会を減らした。今季は58試合に出場、打率・211、3本塁打、15打点。

 一方、広島では過去に阪神から自由契約で広島に復帰したベテランの新井氏が、その後、輝きを取り戻し、リーグ優勝に大きく貢献した例もあった。同本部長は、その例を引き合いに出しながら「元の環境に戻ることによってよみがえるかも分からない。タイミング的には今年だった」とトレードの舞台裏を語った。

 そしてこの鈴木球団本部長といえば、これまでも数々の驚愕のトレードを成し遂げた辣腕フロントとしても知られる。

 今年に入っても、6月にメジャーから国内復帰となった秋山翔吾外野手を獲得。ソフトバンク、古巣の西武と3つ巴の争いとなる中、交渉にあたった鈴木球団本部長は「来てくれたらチームの財産になる」と秋山の人間性を高く評価、長期プランを示した上で、秋山自身が目標としている「2000本」の話題に触れるなど、選手の琴線に触れるトーク術で獲得に結びつけた。

 ほかにも有名なのは2014年オフにメジャー帰りの黒田氏、阪神との契約を終えた新井氏のW復帰をアシストしたこと。

 「ドジャース、ヤンキースで活躍した黒田が古巣に復帰すると聞いたとき球界誰もが驚きました。鈴木本部長との絆があったことは有名な話です。新井の古巣復帰も悩んだ彼にしっかりサポートを申し出るなど、そこまで選手と関係性を築ける人物であり、球界内でも人間力の高さは知られています」(球界関係者)

 異例の無償トレードの裏には球界屈指の「人情派フロント」の存在があったというのだ。

 移籍が決まった長野に対しては、広島の松田オーナーもこう激励したという。12月一杯は球団施設の使用を認めた上で「しっかり体を鍛えて、向こうに行くときにびっくりさせてやれと言われました」と長野は心温まるやり取りを明かした。

 来季は39歳シーズンを迎える長野。古巣でもうひと花咲かせることができるか。V奪回を目指すチームの大事なキーマンとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「巨人」をもっと詳しく

「巨人」のニュース

「巨人」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ