性能調整の是正を求めたフェラーリに光。WEC最終戦用BoPで488 GTE Evoの馬力が一部復活

2021年11月4日(木)12時1分 AUTOSPORT web

 FIA国際自動車連盟の耐久委員会は11月3日、WEC世界耐久選手権第6戦バーレーン8時間レースに向けた最新のLMGTEバランス・オブ・パフォーマンス(BoP:性能調整)を同日付で発表。このなかでGTEプロ、GTEアマ両クラスの『フェラーリ488 GTE Evo』は、ターボブーストの最大過給圧を緩和することが認められた。


 3日夜にマニュファクチャラーに伝えられたBoPで確認されたように、GTEプロとアマ、どちらのクラスのフェラーリも、第5戦バーレーン6時間レースの前に受けた“ショッキング”な調整で失った馬力の約半分を取り戻すことになった。


 フェラーリがSportscar365に提供した過去の数値によると、エンジン回転域すべての領域でブースト圧の拡大が認められた今回の調整により、488 GTE Evoは約12〜13馬力を取り戻す可能性がある。


 また、跳ね馬のGTEカーは追加されたパワーを補うため燃料タンク容量を2リットル増やすことが認められている。


 今回のBoP変更は、“バーレーン2連戦”の初戦で物議を醸した後、イタリアのメーカーが第4戦モンツァ6時間レースで採用されていたオリジナルのBoPを復元することをプッシュした後に行われた。


 GTEプロクラスを戦う2台のAFコルセ・フェラーリは先週土曜日に行われた6時間レースでクラス3位、4位に終わった。一方、ライバルのポルシェ(ポルシェGTチーム)は92号車と91号車ポルシェ911 RSR-19が危なげなくワン・ツー・フィニッシュを飾り、マニュファクチャラー選手権でフェラーリを1ポイント差で逆転しランキング首位に立っている。


 また、ドライバー選手権でもランキング首位のアレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド組(51号車フェラーリ)に、ケビン・エストーレ/ニール・ジャニ組(92号車ポルシェ)が1ポイント差に迫った。


 前回に引き続き、WEC最終戦向けに発表された最新BoPについてもFIAとACOフランス西部自動車から詳細についての説明はなく、今回も自動化されたBoPのシステム範囲外で調整が行われ可能性がある。

GTEアマクラスを戦う、アイアン・リンクスの60号車フェラーリ488 GTE Evo 2021年WEC第5戦バーレーン6時間レース
AFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo 2021年WEC第5戦バーレーン6時間レース

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