アンドレッティ、アルファロメオチーム買収断念の理由は「金銭ではなく支配権にまつわる問題」F1参戦は諦めず

2021年11月5日(金)16時6分 AUTOSPORT web

 インディカーやフォーミュラEなどに参戦するアンドレッティ・オートスポートのオーナー、マイケル・アンドレッティが、アルファロメオF1チームの買収を断念した理由について語った。広く報じられていた金銭的な問題ではなく、「支配権に関わる問題」だったと説明している。


 F1参戦を望むアンドレッティは、アルファロメオF1チームを運営するザウバー・モータースポーツの支配会社、イスレロ・インベストメンツと、チーム買収についての交渉を行っていた。両者は契約間近とまで言われていたが、最近、交渉が決裂したと伝えられた。


 イスレロ・インベストメンツの株式を所有するスウェーデンの富豪フィン・ラウジングが追加でアンドレッティに5年間にわたり年間5000万ドル(約57億円)の支払いを求め、これをアンドレッティ側は受け入れなかったものとみられていたが、アンドレッティは、これは真実ではないと、否定した。


 インディカーのデブリン・デフランチェスコとの契約発表の際、アンドレッティは、ザウバーとのうわさについて、次のようにコメントした。


「支配権の問題に関わることだった。残念ながら直前になって、支配権に関して状況が変わった。我々としてはそれを受け入れることができなかったため、取りやめざるを得なかった」


「(交渉が)まとまらなかった理由は金銭的な問題であるとのうわさが流れているが、それを止めたいと思っている。それは真実とはほど遠い。金銭的な問題は全く関係がないのだ」


「基本的には、交渉の最終段階になって発生した、支配権の問題が原因だ。それで契約がだめになった」


「我々にとって正しいことである場合にのみ推し進めると、私は以前から言っていたが、今回のことは最終的には自分たちにとって適切なものではなかった。他の機会を探し続けるつもりだ」

2021年F1第16戦トルコGP アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)

 アンドレッティは、支配権にまつわる問題について具体的に説明していない。


 アメリカの情報筋によると、アンドレッティは、アルファロメオF1チームの全面的な支配権を持つことを強く望む一方で、ザウバーの他の部門、たとえば、自動車メーカーに技術を提供したり他のレースカテゴリーに参戦するチームのコンサルタント的役割を担うことを業務とするザウバー・エンジニアリングなどの取得には関心がなかったという。


 また、ザウバーとネーミングライツ契約を結ぶパートナーであるアルファロメオとの契約の関係で、アンドレッティがチームを買収しても、フレデリック・バスールがチーム代表を務め続ける状況にあるともいわれる。つまり、アンドレッティが代表を交代させた場合、アルファロメオとの巨額の契約金を失う可能性があるというのだ。


 いずれにせよアルファロメオ/ザウバー買収の可能性はなくなったと認めるアンドレッティだが、引き続き、適切な条件でF1に参戦するための道を探り続けると述べている。


「我々は常に目を見開いて、チャンスを探している。F1だけでなく他のフォーミュラや、別のタイプのレースに対してもそうだ」


「我々はレーシングビジネスに携わっており、それを拡大する機会を常に探している。だが拡大する場合には、自分たちが競争力を発揮できる、適切な契約を結ぶ必要がある。それは我々のブランドにとって非常に重要なことだ。何をするにしても、そこでは競争力を見せる必要がある」

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