バニャイアが2022年チャンピオンに輝き、ドゥカティに2007年以来のタイトルをもたらす。優勝はスズキのリンス/MotoGP第20戦バレンシアGP

2022年11月6日(日)23時10分 AUTOSPORT web

 11月6日、MotoGP第20戦バレンシアGPの決勝レースがスペインのリカルド・トルモ・サーキットで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が9位でフィニッシュし、2022年シーズンのMotoGPチャンピオンを獲得した。レースは、今季をもってMotoGPから撤退するアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が優勝を飾っている。


 2022年シーズンの最終戦、バレンシアGPはタイトル争い決着のレースとなった。ランキングトップでバレンシアに乗り込んだのは、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)。ランキング2番手でタイトル獲得に望みを残すファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)はバニャイアとは23ポイント差で、バニャイアが優位な状況で最終戦を迎えた。


 決勝レースは気温29度、路面温度32度のドライコンディション。絶好のスタートを切ったのは5番グリッドのリンスだった。2番手にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、3番手にマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が続く。


 2周目、ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)がクアルタラロをとらえると、続いて8番手スタートのバニャイアがクアルタラロをかわして5番手に浮上する。このときバニャイアとクアルタラロが接触し、バニャイアのマシンの右サイドの空力デバイスが脱落している。


 トップのリンスから4番手のミラーまでがトップ集団を形成し、その約1.5秒後方にバニャイア、クアルタラロ、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)などが続く展開だ。クアルタラロは4周目にバニャイアをかわし、5番手を奪還する。


 トップは相変わらずリンス、2番手はマルティンがキープし、ミラーがマルク・マルケスをパスして3番手に浮上した。リンス、マルティン、ミラー、マルク・マルケスは0.3秒から0.4秒の差を保って走行していたが、10周目にマルク・マルケスが8コーナーでスリップダウン。イタリアGP後に右上腕骨の4度目の手術を受け、アラゴンGPで復帰したマルク・マルケスの2022年最終戦はリタイアとなった。


 レース中盤、4番手のクアルタラロは少しずつ3番手のミラーとの差を詰めていく。1秒以上あった差は、16周目には0.7秒になり、17周目には0.5秒と縮まっていった。だが、クアルタラロがミラーに接近するのと同時に、ビンダーもクアルタラロの背に迫っていた。ビンダーは18周目にクアルタラロをとらえ、4番手に浮上する。


 一方のバニャイアはジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)やミゲール・オリベイラ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)などにかわされ、9番手を走行。タイトル獲得に集中したレースとなっていた。


 リンスは引き続き、トップを快走。一方で、終盤に入って2番手は混戦の様相を呈していた。マルティン、ミラー、ビンダーがワンパックとなって表彰台争いを繰り広げる。しかし23周目、ミラーが11コーナーで転倒し、2番手争いはマルティンとビンダーのふたりにしぼられた。4番手を走るクアルタラロはラップタイムを落としており、3番手のビンダーと1秒以上の差がある。


 最終戦で優勝を飾ったのはリンス。2022年をもってMotoGPから撤退するスズキに、優勝という最高のプレゼントを贈った。なお、チームメイトのミルも6位でフィニッシュを果たしている。2位はビンダー、3位はマルティンが獲得した。


 そして、クアルタラロは4位。バニャイアが9位。この結果、バニャイアが2022年シーズンのMotoGPチャンピオンに輝いた。ドゥカティとしては、2007年にケーシー・ストーナーが獲得して以来のライダーズタイトルとなった。

2007年のMotoGPチャンピオンを獲得したケーシー・ストーナー(ドゥカティ・マルボロ・チーム)/第15戦日本GP

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