日ハム・近藤 FA宣言へ 「決別」を促した「あのコーチ」の離脱
2022年11月8日(火)12時0分 ココカラネクスト
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去就が注目されている日本ハム・近藤健介外野手(29)がFA権行使を宣言することが確実となった。
近藤は現在、侍ジャパンの強化試合メンバーに選出されており、召集前に取材に応じた際には「時が来たら話します」としていた。また決断のポイントに関しては「必要としてくれるチームの勝ちに貢献できるようにはしたい」と話していた。
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通算打率・307、出塁率・413を誇る球界きってのヒットメーカーの近藤が宣言すれば、ソフトバンク、西武、オリックスなどが獲得に向けて調査を進めており、し烈な争奪戦が予想される。
プロ入りから育ててくれた日本ハムへの愛着も口にしていた近藤が、宣言するに至ったものは何だったのか。そこにはプレイヤーとしての本能も見え隠れする。
「近藤は勝利への執着心が強いことで知られています。今季チームはぶっちぎりの最下位。来季は優勝を目指しますとフロント、首脳陣とも意気込んでいるが、現有戦力を見ると厳しさも感じます。近藤は侍ジャパンの常連メンバーでもあり、ほかのチームの選手とのネットワークも築いている。強いチームで優勝争いに加わりたいと考えるのは自然なこととも見られています」(放送関係者)
また宣言行使に傾いたのは体制の変化も影響したという見方もある。
日本ハムではオフになって、武田勝投手コーチと金子誠野手総合兼打撃コーチらが退団、替わって入閣したのは、新庄監督と現役時代から昵懇で知られた建山義紀投手コーチ、森本稀哲外野守備走塁コーチだった。
「特に金子コーチは生え抜きコーチとして長く選手、チームを見てきました。そのコーチも離れ、いよいよ新庄監督の肝入りのコーチばかりが増え、来季はどんな野球を行うのか、期待と同時に不安も高まっています」(同)
新庄監督にとって就任1年目となった今シーズンは「トライアウト」と称し、多くの選手にチャンスを与えた一方で、一定の実績を残している近藤のような選手にとっては、ポジションや打順が替わることに疑問を感じた部分は否めない。また慣れないポジションを守ることでチーム内ではミスも増加。選手の潜在能力を見極める目的はあったとはいえ、混パから1球団だけ離れて、優勝争いともまったく無縁だっただけに勝利への強い渇望感を抱いても不思議ではない。
FA宣言するプレーヤーに共通しているのは「自分の存在価値を高めたい」「強いチームでプレーしたい」という思い。球界きっての安打製造機の去就に一気に注目が高まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]