WEC上海:レベリオン、ノンハイブリッド車の初ポール獲得。トヨタは“足枷”が響きトップ3逃す

2019年11月9日(土)16時32分 AUTOSPORT web

 2019/2020年のWEC世界耐久選手権第3戦上海は11月9日、中国の上海国際サーキットで公式予選が行われ、レベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソン(ブルーノ・セナ/グスタボ・メネゼス/ナルマン・ナト組)がポールポジションを獲得した。トヨタ勢は“サクセス・ハンディキャップ”が響き総合4番手、5番手に沈んでいる。


 2012年シーズンから数えて8度目の開催となったWEC上海ラウンド。過去7回の大会ではトヨタが4勝を挙げているが、今戦は開幕2連勝によるハンディが重くのしかかっていることで、前戦の富士以上にワークスとプライベーターの差が縮まることが予想されている。


 そんなかで迎えた予選日。GTEクラスの予選後に行われるLMPクラスの予選セッションは定刻どおり14時30分にスタートが切られた。最高峰のLMP1クラスではまずレベリオンの1号車R13を駆るメネゼスが1分46秒006というタイムを記録してタイムシートの最上段につけた。
 
 これにチャールズ・ロバートソンがドライブするチームLNTの6号車ジネッタG60-LT-P1・AERと、イゴール・オルジェフ駆る5号車ジネッタG60-LT-P1・AERが続いていく。ピットアウトを1周分遅らせたトヨタ勢は、中嶋一貴小林可夢偉が最初のアタッカーを務め、8号車トヨタTS050ハイブリッドの一貴は1分47秒043で暫定3番手につける。直後、可夢偉駆の7号車トヨタTS050ハイブリッドは1分46秒513というタイムで2番手に。
 
 ドライバー交代後のセッション後半戦でも最初にタイムを出したのはレベリオンだった。メネゼスの後を受けたセナはワンアタックで1分45秒778を記録し、平均タイムを1分45秒892に押し上げることに成功する。続いて可夢偉から代わったマイク・コンウェイの7号車トヨタがアタックに入るが、こちらはタイムを伸ばせず1分47秒235と首位から1.3秒遅れの暫定2番手どまり。これを僅差で上回った5号車ジネッタが2番手につける。
 
 トヨタのもう一台、ブレンドン・ハートレーが乗り込んだ8号車トヨタは僚友の平均タイムを上回ることができず暫定5番手に。最後に暫定6番手となっていた6号車ジネッタが1分47秒092を記録して2番手に滑り込んだことで最終順位が確定。1号車レベリオンR13が2012年以降、ノンハイブリッド車で初となるポールポジションを獲得することとなった。トヨタ勢は3台のプライベーター勢の後ろから明日の決勝をスタートする。
 
 山下健太を擁するハイクラス・レーシングが参戦するLMP2クラスは、走行初日から速さをみせているクール・レーシングの42号車オレカ07・ギブソンがLMP1カーに迫る1分48秒649というタイムでポールを奪った。
 
 クラス2番手はジャッキー・チェン・DCレーシングの37号車オレカ、同3番手にはユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07がつけた。山下もアタックを担当したハイクラスの33号車オレカ07は4番手だ。
 
 フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンの3ワークスが激突するLM-GTE Proクラスはアストンマーティン・レーシングの2台がセッション前半でワン・ツーとするも、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSRがこれを逆転。1分59秒579というアベレージタイムでポールポジションを獲得した。
 
 アストンマーティン勢は95号車アストンマーティン・バンテージAMRがトップから0.018秒遅れの2番手、僚友97号車が同0.028秒差での3番手となっている。


 スポット参戦のプロトン・コンペティションを加え全12台での争いとなるLM-GTE Amクラスでは2分00秒824を記録したチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSRがクラスポールを奪取した。アストンマーティン・レーシングの98号車アストンマーティン・バンテージAMRが2番手につけ、3番手にはデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSRが入っている。


 石川資章のMRレーシングは、ケイ・コッツォリーノとオーナードライバーの石川が70号車フェラーリ488 GTE Evoでアタックを行い2分02秒602をマーク。クラス7番手につけた。
 
 WEC“シーズン8”第3戦上海4時間レースの決勝は10日(日)、12時00分(日本時間13時00分)にスタートが切られる予定だ。


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