BMW、完全刷新の4代目『1シリーズ』導入。斬新な“斜めキドニー”や48Vマイルドハイブリッドも採用

2024年11月11日(月)17時43分 AUTOSPORT web

 先代より完全刷新のFFモデルへと生まれ変わり、初のモデルチェンジで通算4代目となるBMWの新型『1シリーズ』が登場。象徴的なキドニー・グリルにはBMWとして初となる斜めのデザインを取り入れ、11月1日より発売が開始されている。


 プレミアム・スモール・コンパクトとして2004年に初代モデルが登場した1シリーズは、約50:50の理想的な前後重量配分やスポーティで俊敏なハンドリング性能などにより、同セグメント唯一のFRモデルとして存在感を発揮。2011年導入の2代目を経て、2019年登場の3代目ではグループ内のMINIなどの知見を活用したFFプラットフォームに転身した。


 そんな1シリーズが早くも4代目へと更新され、パワートレインでは48Vマイルド・ハイブリッド・システムを搭載する“120”と“120 Mスポーツ”に加え、おなじみとなったMパフォーマンス・モデルの“M135 xDrive”の3グレードをラインアップ。これを機に従来のガソリンエンジン仕様に適用されてきたモデル名最後の『i』の文字(135iなど)は、この新型1シリーズより廃止されることが決まり、今後は電気自動車を意味する文字としてBEVモデルにのみ適用される。


 注目のエクステリアでは、BMWデザインの意匠でもある環状のシグネチャーを2回繰り返す“ツイン・サーキュラー”を進化させ、よりシャープかつスポーティなデザインのアダプティブLEDヘッドライトを採用。さらに伝統のキドニー・グリルには、それぞれライト側に斬新な斜めのラインを入れる(120と120 Mスポーツ)など、新たな世代に突入したことを印象付けるマスクとされた。


 一方のリヤも、ワイドで力強さを強調する水平方向のキャラクターラインに、立体的で力強いイメージのLEDコンビネーションライトが特徴に。さらにリヤゲートに取り付けられるモデル・バッチは、数字の『1』を大きくすることで新型1シリーズであることを強く主張する。


 インテリアでも、メーターパネルとコントロール・ディスプレイを一体化させ、大型化したことで存在感を増しつつ運転席側に傾けることで視認性を高めたBMWカーブド・ディスプレイを採用。


 ここにBMWオペレーティング・システム9が搭載され、運転席側に機能アイコンを縦に並べて再設計されたホーム画面を備え、最新のクイックセレクトによりサブメニューに切り替えることなく機能に直接アクセスできるなど、メニュー構造が大幅に改良されている。


 このBMWカーブド・ディスプレイもタッチ画面により操作性が向上し、センターコンソールではシフトレバーを廃したことでアームレストに操作系をすべて納めるなど、さらにモダンな印象に進化している。

パワートレインでは48Vマイルド・ハイブリッド・システムを搭載する”120″と”120 M Sport”に加え、おなじみとなったMパフォーマンス・モデルの”M135 xDrive”の3グレードをラインアップ
伝統のキドニー・グリルには、それぞれライト側に斬新な斜めのラインを入れる(”120″と”120 M Sport”)など、新たな世代に突入したことを印象付けるマスクとされた


■トップグレードにはMで培われた装備が満載


 そのコンソールにはQi対応機器(スマートフォン等)を置くことで、充電と同時にクルマとユーザー、情報をシームレスに繋げる役割も果たし、BMWデジタル・キー・プラスの標準装備により車両のキーを持たずとも対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除ができるように。同じく車室内にロック解除に使用したデバイスがあるだけで、エンジンの始動も可能としている。


 さらに後席ではCセグメントのハッチバックでありながら、大人3名が座れる空間を確保すると同時に、40:20:40分割可倒シートの採用によりラゲッジスペースを有効活用することも可能に。トップグレードの“M135 xDrive”では大人3名乗車時には380リッターながら、後席をすべて前方に倒すことで最大1200リッターまで拡大することができる。


 肝心のダイナミクス性能では、こちらもモジュラー構造の1.5リッター直列3気筒BMWツインパワー・ターボを搭載する120系が、最高出力115kW(約156PS)/5000rpm、最大トルク240Nm/1500〜4400rpmを発揮。そのうえで7速ダブル・クラッチ・トランスミッションと48Vマイルド・ハイブリッドを組み合わせ、システムトータルで125kW(約170PS)/280Nmを実現し、さらに120 MスポーツではアダプティブMサスペンションの搭載により快適性と操舵性が大幅に向上している。


 一方、BMW M社が開発を担当し、本格的なサーキット走行で培われた技術を余すことなく取り入れたM135 xDriveには、最高出力221kW(約301PS)/5750rpm、最大トルク400Nm/2000〜4500rpmを発揮する2リッター直列4気筒BMWツインパワー・ターボを搭載。


 左のパドルシフトを1秒間引くことで、すべてのパワートレインとシャシーシステムをもっともスポーティな設定に切り替えられるMスポーツ・ブースト機能付き7速ダブル・クラッチ・トランスミッションや、高性能4輪駆動システムのxDrive、フロントアクスルに組み込まれた機械式リミテッド・スリップ・デファレンシャルにアダプティブMサスペンションなど、数々のアイテムが奢られる。


 また上級モデルの『M3』や『M4』で培われたテクノロジーを受け継ぐMコンパウンド・ブレーキ(グレー・ハイグロス・キャリパー)なども装着し、BMWに相応しい駆けぬける歓びが提供される。


 先進安全機能ドライビング・アシストやハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能、BMWコネクテッド・ドライブなどに加え、新しいBMW iDriveはBMWカーブド・ディスプレイやBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントとも組み合わされ、一貫してタッチディスプレイと言語で操作できるよう設計され、価格は478万〜698万円(消費税込み)となっている。

BMWオペレーティング・システム9が搭載され、運転席側に機能アイコンを縦に並べて再設計されたホーム画面を備え、最新のQuickSelectによりサブメニューに切り替えることなく機能に直接アクセスできるなど、メニュー構造が大幅に改良されている
センターコンソールではシフトレバーを廃したことでアームレストに操作系をすべて納めるなど、さらにモダンな印象に進化している


BMW カスタマー・インタラクション・センター:フリーダイヤル:0120-269-437
BMW インターネット・ウェブサイト:http://www.bmw.co.jp


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