ロドリゴ抜擢から好転。レアルのスタメンがようやく固まった

11月11日(月)6時0分 Sportiva

 シーズン開幕から2カ月以上が経過し、レアル・マドリードが現時点でのベストメンバーにようやく辿り着いている。


レアル・マドリードでゴール量産中のロドリゴ

 チームは、昨シーズン開幕前のクリスティアーノ・ロナウド退団以来、ずっと得点力不足が懸念されている。しかし今シーズン開幕直後、そのこと以上に90分間集中力が続かないことが大きな問題となった。リーガ開幕から、リードを奪いながらも後半集中力が切れ、失点する展開が繰り返されている。チャンピオンズリーグ(CL)3連覇のジネディーヌ・ジダン監督をもってしても、チームの立て直しがそう簡単にはいかないことが、それらの試合内容から容易に想像できた。

 CL初戦となったアウェーのパリ・サンジェルマン戦では、試合開始から精彩を欠き、0−3の惨敗を喫した。その直後の数試合は持ち直したかに見えたが、CL第2節のクラブ・ブルージュ戦はホームで2−2のドロー。リーガでは降格圏のマジョルカに敗れるなど、チームの不安定な戦いぶりが再び露呈した。

 そんな状況のなか、10月22日にアウェーで行なわれたCLグループリーグ第3節ガラタサライ戦が大きな転換期となった。

 クラブ史上初のCLグループリーグ敗退の危機が迫るなか、ジダン監督は直近の試合で積極的なプレーを見せたヴィニシウスに代え、18歳のロドリゴを初スタメンに抜擢し大きな賭けに出る。

 スタメンは、GKティボー・クルトワ、DFダニエル・カルバハル、ラファエル・ヴァラン、セルヒオ・ラモス、マルセロ、MFフェデリコ・バルベルデ、カゼミーロ、トニ・クロース、FWロドリゴ、カリム・ベンゼマ、エデン・アザール。

 このトルコでの厳しい戦いに1−0で勝利すると、続くリーガのレガネス戦に今季初めて同じスタメンで臨み、ロドリゴが期待に応えて先制点を記録し、5−0の大勝を収めた。さらに3度目となる同じメンバーで迎えたホームのCLグループリーグ第4節ガラタサライ戦、ロドリゴの大爆発により6ゴールの圧勝を飾っている。

 ジダン監督の賭けが見事に的中し、この3試合の成績は、全勝の12得点0失点という驚異的なものとなった。シーズン開幕から続いた集中力低下を回避することに成功しただけでなく、得点力不足も払拭している。

 そして直近リーガ、エイバル戦では、ベストメンバーの一部を休ませつつも、4−0で快勝。チームは好転し始めた。

 要因は攻撃陣の活躍はもちろんだが、クロースとバルベルデのインサイドハーフ2選手の中盤での働きぶりによるものが大きいと思われる。

 クロースは昨シーズンからの不調に苦しんでいたが、今や完全復活を遂げた。パス成功率93.29%という驚異的な数字を記録してプリメーラトップのパサーとなり、攻守にわたり安定したパフォーマンスを見せている。

 バルベルデの台頭は目覚ましい。豊富な運動量でピッチを縦横無尽に走り回り、昨季のバロンドール選手ルカ・モドリッチからポジションを奪う勢いだ。さらに近い将来、今夏ジダン監督が獲得に固執した、マンチェスター・ユナイテッドのポール・ポグバを完全に忘れさせる存在になるかもしれない。

 鳴り物入りで入団したアザールは、リーガ開幕直前の負傷やプレシーズンの体重増加が影響し、本来の姿とは程遠い状況が続いていた。しかしここ最近は左サイドで切れ味を取り戻しつつあり、完全復活が近いことを匂わせている。

 そして今夏、ことあるごとに久保建英と比較されたロドリゴについて、誰が今の状況を予想しただろうか? デビュー戦で途中出場から初得点を決めると、ブラジル代表にも初選出され、一気にスター街道を歩み出した。さらに、ホームのCL第4節ガラタサライ戦のパフォーマンスは圧巻だった。18歳301日でCL史上2番目の最年少ハットトリックを記録している。

 また、タレントだらけのチームにあって、その攻撃の核がクラブ11シーズン目を迎えているベテランCFベンゼマであることに異議を唱える者はいないはずだ。皮肉にもフランス代表に選出されないことが功を奏し、トップフォームを維持。とくに昨シーズン後半から安定してゴールを決めている。ロナウド(ユベントス)在籍時は黒子に徹していたが、退団後はエースの自覚を持ちチームを牽引している。

 ジダン監督にとって現時点でのベストメンバーは、ロドリゴとバルベルデを新たにフィットさせ、ガラタサライ戦2試合とレガネス戦に勝利したイレブンで間違いないだろう。しかし手元にはまだ、余りあるほどのタレントが揃っている。

 先の長いシーズン、ケガから復帰してくるガレス・ベイルやハメス・ロドリゲス、まだフィットしているとは言い難いルカ・ヨヴィッチなどの新入団選手などをどのように組み合わせていくかで、今後頭を悩ませることになるはずだ。

 なかでも右ウイングが激戦区となるだろう。ロドリゴがベイル、ヴィニシウス、ルーカス・バスケスと激しいポジション争いを繰り広げることになりそうだ。この中でルーカス・バスケス以外、本来は左サイドでのプレーを得意としている。しかしそこには絶対的な存在であるアザールが君臨している。

 中盤については長年モドリッチ、カゼミーロ、クロースで戦い、老朽化が囁かれ、今夏ポグバやトッテナムのクリスティアン・エリクセン、アヤックスのドニー・ファン・デ・ベーグの名前が獲得候補に挙がっていた。だが、バルベルデのほか、ハメスやイスコもいるため、大きな問題はないと思われる。

 このように十分な戦力を保有しているため、ジダン監督は今冬の移籍市場での補強を必要としていないと見られている。一方、戦力に入っていないマリアーノやブラヒム・ディアス、クラブやジダン監督と確執があると報じられるベイルに退団の可能性が出ている。

 ジダン監督はホームのガラタサライ戦後、「我々は自分たちのやったすべてのことに満足している。6ゴールを決め、無失点に抑え、チャンスを作り、ボールを失ったあとはしっかりとプレスをかけたからね。完璧な試合を成し遂げた」と手応えを感じていた様子だった。

 指揮官の言葉どおり、シーズン開幕から2カ月以上が経過し、5年で4度の欧州チャンピオンに輝いたチームは一つの形に辿り着き、昨シーズンから続く低迷期を脱したように見える。まだ何も大きな結果を残してはおらず、もう少し様子を見守る必要があるが、マドリディスタの期待は再び高まり始めている。

Sportiva

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