「F1コスト制限導入の前年には記録的な予算を費やすことになる」とレッドブル代表

2019年11月13日(水)19時1分 AUTOSPORT web

 レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、2020年シーズンは2021年レギュレーション改定への準備のためのコストも相まって、チーム設立以来最も多額のコストがかかる年になるだろうと語っている。


 2021年からF1各チームにはレギュレーションによってコスト制限が課されるが、2020年には制約がない。風洞使用時間などのある種の開発面の制限はあるものの、トップチームは新仕様の2021年型マシンの設計開発に膨大な資金を投入するものとみられている。


 ホーナーは、F1のレギュレーション改定に関わる追加の支出が発生するのは避けられないとし、チームはすでに2021年のプログラムにリソースを割り当てていると語った。


「私としては、以前の自分の意見を変えていない」とホーナーは語った。「予算制限を先に導入して、その1年後にレギュレーション変更を行った方がよかっただろう。なぜならそうすれば予算制限が支出額を制限しただろうからだ」


「来年は我々にとってF1における最もコストの高い年になりそうだよ」


「2021年のレギュレーションが明確になったので、先行チームを設けてレギュレーションの調査を始めている」


「信じられないほど高くつく年になるだろう。なぜなら新しい予算制限の施行前に、ふたつのレギュレーション下でマシンを開発するのだから」


「2020年は、コースの内外で莫大な費用がかかる、忙しい一年になるよ」


■「コスト制限前に莫大な予算を使えるビッグチームは有利」とマクラーレンボス


 マクラーレン・レーシングCEOを務めるザック・ブラウンは、トップチームが2020年の間に資金力を発揮することで、2021年に有利な立場になることを懸念している。マクラーレンは今年あと2戦を残すところで中団での戦いをリードし、ランキング4位につけている。


「予算制限は旅のようなものになるだろう」とブラウンは語った。「2020年に多額の支出が行われ、そこから2021年の結果が出る」


「もちろん、レギュレーションが発表された際に一旦有利なスタートを切れば、パワーユニットの面であろうがタイム上の安定性であろうが、いい結果がもたらされる」


「だからフェラーリとメルセデスは有利なポジションにいると思う。我々は皆追いつこうとしているが、それには時間がかかるだろう」

2019年F1第19戦アメリカGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 ウイリアムズのチーム副代表を務めるクレア・ウイリアムズは、来年の2021年に向けた開発計画が大規模チームに有利であることを認めているが、その状況はいずれは収束すると見ている。


「私たちやアルファロメオ、ハースなどのチームは、グリッド上の他のチームと比べてはるかに少ない予算で運営しています」とウイリアムズは指摘した。


「今の時点で、今年だけでなく来年と2021年のプログラムを組み合わせようとするのは非常に難しい仕事です」


「ある程度、状況が収束する必要があるのは明らかです。私はそうなると確信しています。2021年から5年以上もたてば、これらのレギュレーションのもとで状況が安定するでしょう」


「とてつもなく難しいことです。でもこれらのレギュレーション、特に私が以前にも言った財政面のレギュレーション改定は、私たちのようにスポンサー料のみに依存している真の独立系チームにとって正しいことなのです」


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