【東京モーターショー2017】スズキの四輪デザイン部長に 「e-SURVIVOR」について訊く

11月15日(水)19時30分 日本版Autoblog



国際的に見るとスズキは日本の自動車ブランドの中でも謎の多い会社の1つだ。滅多に話題に上らないかと思えば、突如自らをアピールする。同社は2016年度、密かに(姉妹会社マルチ・スズキ・インディア社と共に)全世界で307万5,257台を売り上げ、さらに近年は興味深いコンパクトカーを主に限られた市場向けに販売している。

米国版Autoblogの記者は先日開催された東京モーターショーの会場で、昨年11月から同社の四輪デザイン部長を務める神尾晃氏と面会し、同ショーに出展された最新のコンセプトカー「e-SURVIVOR(イー・サバイバー)」や、同氏の個人的な着想について話を訊いた。

これまでいくつかのコンセプトカーと、市販車では小型車「スプラッシュ」、第2世代の「エスクード」などのデザインを手掛けたという54歳の神尾氏は、ステージに展示されている筋肉増強剤を打ったビーチバギーのようなコンセプトカーについて「ラダーフレームの4輪にそれぞれ電気モーターを搭載した2030年の自動運転車をイメージした」と説明する。

同車に見られる未来的な要素の中には根本的なコンセプトから外れているものもあるが(モードによってグリーンからブルーへと色を変えるホイールは必ずしも必要とは言えない)、一見風変わりに思えるデザインのいくつかに関しては、しっかりとした機能的な意味がある。例えばシースルーのドアは、これまでジョルジェット・ジウジアーロをはじめイタリアを代表するデザインの巨匠によるコンセプトカーでも見られたものだが、スズキはさらに進歩的な考えで取り入れている。

「自動運転モードで走行中には、ドアのガラス部分はプライバシーのために半透明になります。しかしオフロード・モードを選ぶとドアのガラスが自動的に透明になり、ドライバーはクルマの周囲の障害物を見渡せるようになることで、荒れた地形での操作性が向上します。この機能は、このクルマが真面目に考えられたコンセプトカーであるということを証明しています」と神尾氏は語る。

e-SURVIVOR(イー・サバイバー)のデザインで、より近い将来の市販車に投影される重要な要素としては、5つの垂直なスロットが開けられ中央に「S」のバッジが付いたフロント・グリルを神尾氏は指摘した。クラシックな「ジムニー」を思わせるデザイン要素だが、このコンセプトカーではイネミネーションで輝き、ブラックのフィルムが貼られたパースペックスのような半透明のカバーで覆われている。

神尾氏は、長いこと販売されているジムニーの次期型がいつ登場するかについて、仄めかすようなことは言わなかった。しかし、現行の3代目モデルが1998年から生産されていることを考えると、ジムニーの長いモデル・サイクルを基準にしても、4代目の登場は遅すぎると言っていいだろう。このe-SURVIVORから全体的なプロポーションやデザイン要素のヒントが窺える新型ジムニーが、2018年に発表されることは大いに期待できる。

スズキの将来の製品について、神尾氏はそれ以上の情報を一切漏らそうとはしなかったが、ごく初期のジムニー(1970年代のことだ)のデザインに対する思いと、シトロエン「DS」のデザインに多大な敬意を抱いているということは認めた。

彼が尊敬している個人のデザイナーについて訊くと、やはり1970年代というカー・デザイン黄金期の作品からは大いにインスピレーションを受けているようだ。特に神尾氏は、1966年のランボルギーニ「ミウラ」や、1970年代のランチア「ストラトス」、ランボルギーニ「カウンタック」など多くの伝説的なイタリア・スーパーカーを手掛けたマルチェロ・ガンディーニの大ファンだという。神尾氏によれば、「ガンディーニがデザインしたランボルギーニのクルマはどれも完璧」だそうだ。

By GUY BIRD

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

日本版Autoblog

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