イタリアのいないW杯 ミラノの悲劇…60年ぶり敗退で現実に

11月15日(水)7時8分 スポーツニッポン

<イタリア・スウェーデン>60年ぶりのW杯予選敗退に肩を落とすブッフォン(右奥)らイタリア代表イレブン

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 ◇W杯欧州予選プレーオフ第2戦 イタリア0—0スウェーデン(2017年11月13日)

 W杯史上2位タイの4度の優勝を誇るイタリアが、60年ぶりに本大会出場を逃した。13日、ホームのミラノで行われた欧州予選プレーオフ第2戦で、スウェーデンと0—0で引き分け。2戦合計0—1で敗れ、1958年大会以来2度目の予選敗退となった。主将のGKジャンルイジ・ブッフォン(39=ユベントス)ら06年大会の優勝メンバー3人が代表引退を表明した。

 60年ぶりのW杯予選敗退を告げる笛が鳴ると、7万人を超える地元ファンから力ないブーイングが飛んだ。イタリア代表選手はピッチに崩れ落ち、主将のGKブッフォンは号泣。「今日の唯一の目標は代表を夢見る子供を泣かせないようにすることだったが、それはできなかった。謝りたい」と涙に暮れた。

 敵地の第1戦で0—1と敗れ、逆転突破には勝利が必要だった。ボール保持率75%と圧倒的に攻めながら、引いて守る相手から180分間無得点と決定力不足は深刻だった。

 R・バッジオ、デルピエロ、トッティのような10番を背負った攻撃のスターは不在。現10番のFWインシーニェ(ナポリ)はベンチで出番がなく、昨季セリエA26点とブレークしたFWベロッティ(トリノ)は不調で先発落ち。ピルロの後継者となるべきMFベラッティ(パリSG)は第1戦で相手ラフプレーにいらつき警告を受け、累積警告で大一番に出場できなかった。

 06年にW杯を制した後の2大会は1次リーグ敗退。少しずつ衰退の兆候は出ていた。この日の先発は39歳のブッフォンを筆頭に30代の選手が6人並び、最年少は25歳。若手の伸び悩みと世代交代の遅れも顕著だった。

 ベントゥーラ監督は「国民に申し訳ないと言うことしかできない」とため息交じりに謝罪。イタリア代表はサッキ、リッピら、数々の名将に率いられてきたが、昨年就任した69歳の老将はビッグクラブを率いた経験はない。指導力不足が表れたのは1点を追う試合終盤だった。先発落ちした34歳MFデロッシ(ローマ)はアップ指令を拒否。試合後に「(FW)インシーニェ、エルシャーラウィらを入れるべきだと思った」と勝利のために攻撃陣を起用してほしいとの意図だったことを明かした。

 同代表最多の175キャップを誇るブッフォンは「こういう形で代表の試合を終えるのはとても悔しい」と06年W杯VメンバーのDFバルザーリ、デロッシとともに代表引退を表明。DFキエッリーニも続いた。19歳だった97年からアズーリを支えた守護神は「イタリア代表は一度沈んでもすぐに立ち直ってきた。魂はなくさないでほしい」と復活を後輩に託した。

 【イタリア代表4度のW杯優勝】

 ☆1934年イタリア大会 第2回大会で16チームがトーナメント形式で争い、地元イタリアは米国、スペイン、オーストリア、チェコスロバキアを破り初優勝。決勝で元アルゼンチン代表のFWオルシが同点ゴール、大会2位4得点のFWスキアビオが決勝点を挙げて2—1と逆転勝ちした。

 ☆1938年フランス大会 前回優勝で予選免除。16チームによるトーナメントでノルウェー、フランス、ブラジル、ハンガリーを破り連覇。FWピオラが決勝で2得点を挙げるなど、5得点と活躍した。

 ☆1982年スペイン大会 参加チームが24に増加。1次リーグ(L)を2位通過すると、2次Lでマラドーナのアルゼンチン、ジーコのブラジルを撃破。準決勝でポーランド、決勝で西ドイツを破り優勝。FWロッシが6ゴールで得点王。

 ☆2006年ドイツ大会 1次Lを1位突破すると、決勝トーナメントでオーストラリア、ウクライナ、ドイツに勝利。フランス代表MFジダンのDFマテラッツィに対する“頭突き事件”があった決勝で延長1—1からのPK戦を5—3で制し、4度目の優勝。大会最優秀GKの当時28歳GKブッフォン、主将のDFカンナバロを中心に大会2失点の堅守が光った。

スポーツニッポン

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