NASCAR第35戦:マット・ケンゼス、51戦ぶりの優勝。トヨタは2台が最終戦プレーオフへ

2017年11月16日(木)15時18分 AUTOSPORT web

 モンスターエナジーNASCARカップは11月12日、アリゾナ州のフェニックス・インターナショナル・レースウェイで第35戦が行われ、マット・ケンゼス(トヨタ・カムリ)が2017年シーズン初優勝を飾った。


 チャンピオン決定戦“プレーオフ”の9戦目となるNASCARフェニックスは、シリーズ最終戦となる第35戦でのタイトル獲得戦への切符を賭けた最後の戦いでもある。


 312周で争われた決勝レースでは、2番手スタートのデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が序盤から快走。75周目までのステージ1、150周目までのステージ2を制し、盤石な走りをみせる。

デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)


 迎えた最終ステージ3でも、ハムリンは快走したが、266周目、チェイス・エリオット(シボレーSS)とサイド・バイ・サイドになった際にアウト側のウォールに接触してしまう。


 その後も走行を続けたハムリンだったが、アクシデントの影響からタイヤがバーストして万事休す。レース残り約40周というところで戦線離脱を余儀なくされた。


 ハムリンのタイヤバーストでイエローコーションが導入されると、レースは残り31周で再開。2番手につけていたケンゼスはリスタートでエリオットを交わして首位に浮上した。


 その後もケンゼスとエリオットは、たびたびポジションを入れ替えながらトップ争いを展開したが、チェッカーまで残り10周のタイミングでトップの座を奪ったケンゼスが逃げ切り優勝。2016年のニューハンプシャー戦以来、実に51戦ぶりとなる優勝を遂げた。


 今季限りでのシーズンフル参戦終了を表明しているケンゼスは「ありがとうという以外に言葉が見つからない」とコメントした。


「次戦が恐らく最後のレースになるだろう私にとって、これ以上望めないほど最高の週末になった」


「トヨタや各スポンサー、支えてくれた全てのパートナーに感謝する。このチームと、20号車と共に過ごしたこの5年間は最高の日々だった」


「初めてレースを戦った日から、今までずっと素晴らしい旅をしてこられた。最後のレースとなる来週が楽しみだ」


 勝利を収めたケンゼスだが、プレーオフ進出権を保持していないため、獲得ポイントにより、ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)が最後の切符を手にした。


 この結果、2017年のシリーズチャンピオンはケゼロウスキーとマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)、ケビン・ハービック(フォード・フュージョン)の4名で争われることとなった。


 11月19日に行われる2017年シーズン最終戦、第36戦マイアミでは上述の4名のポイントが5000点にリセットされ、このなかで最上位でチェッカーを受けたドライバーが2017年のシリーズチャンピオンとなる。



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