マカオGTワールドカップ:QFレースは12台クラッシュで大混乱。モルタラが優勝

2017年11月18日(土)14時46分 AUTOSPORT web

 第64回マカオグランプリは11月18日、ギア・サーキットでFIA GTワールドカップの予選レースが行われ、1周目に多重クラッシュが発生し長い中断があったが、エドアルド・モルタラ(メルセデスAMG・チームドライビングアカデミー)がレースを制した。


 GT3カーのスプリント世界一決定戦として開催されているFIA GTワールドカップ。その決勝レースのグリッドを決める予選レースが、現地時間の12時25分から行われた。1周のフォーメーションラップを経て迎えたスタートでは、前列2列目までを占めたメルセデスAMG GT3勢がまずはリードを築く。


 スタート直後はマーロ・エンゲル(メルセデスAMG・チームグループMレーシング)、モルタラ、ダニエル・ジュンカデラ(メルセデスAMG・チームドライビングアカデミー)らがリスボアまでの攻防で激しく順位を入れ替えながら首位争いを展開し、それに好スタートを決めたアウグスト・ファーフス(BMWチーム・シュニッツァー)が続く。


 そんななか、1周目から大混乱が発生した。ジュンカデラがポリスでクラッシュし、直後にいたラファエル・マルチェッロ(メルセデスAMG・チームグループMレーシング)は避けられたものの、ジュンカデラ車に昨年ウイナーのローレンス・バンスール(クラフト・バンブー・レーシング)がヒットし、2台を引き金に玉突き衝突が発生した。


 このクラッシュにはニコ・ミューラー(アウディスポーツ・チームWRT)、マーカス・ポマー(アウスト・モータースポーツ)、ルーカス・ディ・グラッシ(HCB-ルトロニック・レーシング)、そして好スタートを決めて8番手を走行していたランガー・バン・デル・ザンデ(ホンダ・モーター)のホンダNSX GT3をはじめ、12台が巻き込まれてしまった。特にディ・グラッシ車は追突され車体が浮くほど。ポリスには数億円分のGT3カーが置き去りにされた。


 レースは即座に赤旗中断となったが、なんと20台中ピットに帰り着いたのはエンゲル、モルタラ、マルチェッロ、ファーフスという4台、そして後方スタートだった4台という8台のみ。車両回収が進められたが、回収車も足りないような状況となった。幸い、吉本大樹(ハブオート・レーシング)は前日のクラッシュの影響で最後尾スタートだったこともあり、クラッシュに巻き込まれず済んだ。


 セッションは13時20分に、残り25分でリスタート。このクラッシュに巻き込まれなかった8台のみによりセーフティカーのもとリスタートが切られたが、エンゲルのメルセデスがピットアウトできず、1周遅れの最後尾となった。


 リスタート後、リードを築いたのはモルタラ。ファーフスの追撃を許さず、そのままチェッカーを受け、決勝のポールポジションを獲得。2位はファーフス、3位はマルチェッロとなった。吉本はリスタート後、ややペースが上がらず、順位は変わらないままフィニッシュ。決勝は7番手からスタートを切る。

ポリスでのクラッシュを映すマカオの大型ビジョン


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