プロスト「F1では裕福な家庭の子弟が有利」。自身の経験を振り返りつつ、メルセデスのやり方にチクリ

2018年11月18日(日)12時0分 AUTOSPORT web

 フォース・インディアF1チームがローレンス・ストロールに買収されたことで、エステバン・オコンは2019年は控えにまわることになると見られているが、彼の強力なサポーターのひとりでありルノーのアドバイザーを務めるアラン・プロストは、そのことを大変残念に思っている。


 この夏、ルノーはメルセデス傘下ドライバーであるオコンと来季に向けての契約間近だったが、直前になって翻意し、7度のグランプリ優勝経験者であるダニエル・リカルドとの契約を決断した。


 後にトト・ウォルフはこの行為を激しく非難しており、ルノーが嘘をつき政治的に立ち回っていると批判した。


 オコンのフォース・インディアでの運命は、ストロール率いる投資家集団によるチーム買収によって閉ざされてしまった。この動きにより、モータースポーツのキャリアにおいて億万長者の父親から財政支援を受けているランス・ストロールに、当然のことながら道が開かれることになった。


「資金なしにF1に到達するのは、今日では非常に困難なことだ」とプロストはL’Equipeに語った。


「ドライバーのキャリアはとても早い段階で始まる。4歳の子供がジュニアランクのレースに進む前にカートに出場する。それには多くの資金面の支援が必要とされる」


「エルフが提供していたようなドライバープログラムはすでに存在しない。したがって裕福な家庭出身のドライバーが有利になる」


「将来に備えて、彼らは旧スペックのマシンでテストプログラムを行なうという恩恵を受けるのだ」と4度の世界チャンピオンであるプロストは付け加えた。


「チームオーナーだったころ、私もまた才能あるドライバーと、資金があるドライバーのどちらかを選ぶという困難に直面していた。もし前者を選べば、財政面で大きなリスクを負うことになる」


 F1のマニュファクチャラーが支援しているような現在の若手ドライバープログラムについて、プロストはドライバーを適切なタイミングでF1に送り出す重要性を強調した。


「ジュニアプログラムはドライバーをトップレベルへと導くものだ」と彼は付け加えた。


「しかし適切な環境に適切なタイミングでドライバーを送り出さなければ、仕組み自体がうまくいかなくなってしまう。ならばなぜドライバーを抱え込むのか?」


「トト・ウォルフはルノーを批判した。だがなぜ、メルセデスでバルテリ・ボッタスとオコンを交代させなかったんだろうね」


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