日韓戦の裏で深まった“友好” 死球を当てた隅田知一郎の謝罪に韓国選手も感激 母国紙でも反響「血も涙もない勝負の世界で」

2023年11月20日(月)17時0分 ココカラネクスト

激闘の舞台裏で隅田(左)が行った謝罪。これを受けたキム・ジュウォン(右)は「感謝」の言葉を口にした。(C)Getty Images

 11月19日、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」の決勝戦が行われ、井端弘和監督率いる侍ジャパンは韓国を4-3で撃破。大会2連覇を成し遂げた。

 1次リーグでの対戦を含めて、文字通りの激闘を繰り広げられた今大会の日韓戦。緊張感もあってライバル対決にあって、両国の友好が深まるような舞台裏がクローズアップされている。

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 キッカケは痛恨の1球だった。17日に行われた1次リーグでの対戦で、日本の先発を務めた隅田知一郎が5回に韓国の7番キム・ジュウォンの臀部にデッドボールをぶつけてしまう。148キロのストレートを受け、キム・ジュウォンはしばらくうずくまってしまっていた。

 韓国側の応援席からブーイングもこだまし、球場が騒然となった。そんななかで何とか自力で立ち上がったキム・ジュウォンは、苦悶の表情を浮かべながら一塁へ。故意ではなかったが、隅田も帽子を脱いで謝罪の意を示していた。

 よほど申し訳なさに駆られたのだろう。日刊紙『朝鮮日報』によると、隅田は19日の試合前に直接会って謝罪したいという意向を韓国側に伝え、対面が実現したという。24歳の若手左腕の丁寧な対応を受けたキム・ジュウォンは同紙に対して「直接的に言葉は通じなかったけど、彼の申し訳ないという気持ちはしっかりと感じることができた。身体にボールが当たることは試合中にいくらでもある。それなのに彼はこっちの感情を考えてくれた。自分の方が感謝したいぐらい」と語っている。

 舞台裏での謝罪を知り、韓国メディアも隅田に称賛の言葉を贈っている。スポーツ紙『スポーツソウル』は「血も涙もない勝負の世界でも、『野球選手』という共通点がある。隅田とキム・ジュウォンが同士としての愛をしっかり見せてくれた」と絶賛。さらに地元ニュースサイト『MK』も「隅田の同業者を想う精神と、キム・ジュウォンの心遣いが光った瞬間だった」と称えている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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