CTCC:長安フォードFRDチーム、最終戦に向けぺぺ・オリオラを助っ人に招聘

2018年11月21日(水)10時32分 AUTOSPORT web

 11月24〜25日に中国の上海国際サーキットで開催されるCTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップの最終戦に向け、フォード系のチームとして長年にわたりフォード・フォーカスを使用してCTCCに参戦する長安フォードFRDチームが、助っ人としてWTCR世界ツーリングカー・カップレギュラーのぺぺ・オリオラの招聘を発表した。


 同じくWTCRに参戦するロブ・ハフが、今季開幕戦以来となるCTCC復帰を果たす上海ラウンドで、オリオラは自身初の中国ツーリングカー・シーンへのデビューを果たすこととなった。


 このシーズンフィーナーレの第8戦を前に、ハフとともにここ数シーズンを戦ってきたSAICフォルクスワーゲン333レーシング・チームと、新たにオリオラが加わる長安フォードFRDチームは、チームランキングで東風起亜レーシングに先行を許しており、前戦で起亜が助っ人起用し連勝を飾るなど大活躍を演じたアレックス・フォンタナ、アンドレ・クートのように、ワイルドカード枠ドライバーの助けを得て逆転でのタイトル獲得を狙っている。


 今季第6戦で、これまでの5ドアハッチバックとは異なる新型フォーカスの4ドアサルーン版をベースモデルにした『フォード・フォーカスCTCC』を投入した長安フォードFRDは、デビュー戦は準備不足による規定違反に泣かされたものの、レースペースはすでにトップランナーと遜色なく、狙いとしていた空力特性と前後重量配分の改善がうまく機能しているという。

2018年最終戦でCTCCデビューが決まったWTCRレギュラーのぺぺ・オリオラ
WTCR初年度はトラブルやアクシデント遭遇に苦しみ、ランキング7位に終わった
年々、観客動員数が伸び続けているCTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップ


 また、この新型マシンはこれまで同様、イギリス・マウンチューンが製作した2リッター4気筒直噴ターボを搭載しており、そのエンジンも完全ブランニューのユニットに更新。こちらもストレートスピードで他を圧倒するなど高い戦闘力を見せている。


 WTCC世界ツーリングカー選手権時代からセアト(現クプラ)のファクトリードライバー的な役割を担ってきた24歳のスペイン人は、初の中国選手権デビューに向け「チームが僕にこのような機会を与えてくれたことに本当に感謝している」と意気込みを語った。


「彼らがチャンピオンシップを勝ち獲る手助けをすることが、この1戦で僕に課された最重要ミッションだ。それにロブ(ハフ)を倒すこともね」と、WTCRでのライバル打倒を目標に掲げたオリオラ。


「誰もが知るように、彼はツーリングカーの名手であり、“キング・オブ・マカオ”であり、CTCCでの数シーズンの経験を含めると“キング・オブ・チャイナ”と呼んでもいいだろう」


「でも僕もこの(上海の)トラックを知っているし、エンジニアも一緒に連れていく(WTCRでともに戦うサム・カンカ)ので、彼の助けを借りてマシンへの理解を深めたい」


「彼らがチャンピオンシップを勝ち獲れば、ファクトリープログラムのサポートがあるとはいえ活動を助けるための資金が増えるのは間違いない。この週末は彼らが僕に望んでいるものを持ち帰りたいね」

ここ数年CTCCに参戦しているロブ・ハフ。今季はWTCRとのバッティングで開幕戦以来のエントリーとなる
カンポス・レーシングでWTCRのシーズンをともに戦った自らのエンジニアも帯同してのCTCC挑戦となる
チームランキング3位につける長安フォードFRDチーム。最終戦での逆転タイトルを狙う


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