NHK杯で樋口新葉ら日本勢は「キム・ヨナの後継者」を上回れるか?

11月24日(火)6時10分 Sportiva


東日本選手権SP演技する樋口新葉。NHK杯の演技に注目が集まる
 今季のフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズは、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、各大会の出場選手を開催国の選手か、外国籍の場合は開催国で練習している選手のみに限定することになった。第2戦のスケートカナダと第4戦のフランス杯は中止になったが、第1戦のスケートアメリカと第3戦の中国杯、第5戦のロステレコム杯(ロシア)に続く最終戦のNHK杯が、11月27〜29日、大阪の東和薬品RACTABドームで開催される。
 女子は、スイスを拠点にしている紀平梨花と、カナダで練習している宮原知子は欠場。外国籍の選手は、濱田美栄コーチの下で練習しているユ・ヨン(韓国)が出場することになった。日本選手にとってはユ・ヨンが世界と戦うひとつの目安となる。
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16歳の彼女はシニアデビューした昨季、ショート・プログラム(SP)とフリーにトリプルアクセルを1本ずつ入れるジャンプ構成に挑戦。3回転ルッツ+3回転トーループなども質のいいジャンプを跳ぶ。SPのトリプルアクセルはスケートカナダで成功して78.22点をマーク。また、四大陸選手権は、SPではミスをしたものの、フリーでトリプルアクセルをしっかり決めて149.68点を出し、合計223.23点で紀平に次ぐ2位に入った。
 そのユ・ヨンに迫る期待を背負うのは、樋口新葉だ。今季は「フリーのトリプルアクセルを絶対に成功させる」と意気込んでいる。海外へ振り付け指導を受けに行くのが困難だったため、SP、フリーともに昨季のプログラムを持ち越している。それもあってプログラム全体の表現のブラッシュアップができていて、課題のトリプルアクセルの練習にも時間を割き、自信をつけてきている。


今年2月の四大陸選手権で2位となった韓国のユ・ヨン
 樋口はトリプルアクセルを9月のドリームオンアイスでは転倒。しかし、ジャパンオープンは片足で立ち、東日本選手権はオーバーターンと、少しずつ前進している。東日本では「練習での確率は上がっているが、曲がかかった中ではスピード感やコースが少し違っていると思う。もう少し修正して、試合でもいつものようなコースとスピードで跳べばいいと感じた」と話し、ヒントをつかんだようだった。
 東日本のSPは、3回転フリップのノット・クリア・エッジの減点だけにとどめ70.71点。樋口は「自分の演技は最低限できた。あとは細かいところでGOE(出来栄え点)のプラスが取れるように仕上げていきたい」と述べていた。トリプルアクセル以外のジャンプのミスをなくすのが第一条件だが、210点を超えて220点に近づけられるかが、NHK杯の樋口の課題になる。
 樋口と同じく、ユ・ヨンに迫る力を持っているのは坂本花織だ。昨季最終戦の四大陸選手権で挑戦した4回転トーループは封印して、今季はプログラムの完成度と表現力の向上をテーマにしている。西日本選手権はフリー後半にミスを連発して200.23点にとどまったが、その前のシーズン初戦となった近畿選手権ではフリー143.47点を出して合計218.35点で優勝している。
 プログラムについては、フリーは昨季から持ち越しの『マトリックス』で安定感を高めている。またSPは新プログラム『バッハ・ア・ラ・ジャズ』。4シーズン目になるブノワ・リショー氏の振り付けにも慣れたのか、前の2試合ともノーミスで、近畿選手権は74.88点を出した。自己ベストの223.65点越えも視野に入れている。

 そのほか、昨年の全日本選手権3位の川畑和愛もシニアに移行。高さと幅のあるダイナミックなジャンプが持ち味で、3回転ルッツ+3回転トーループなどが安定している。東日本選手権のフリーはジャンプの回転不足を多発して5位だったが、今回は実力を発揮して200点台に乗せられるか注目だ。
 横井ゆは菜は中部選手権と西日本選手権では調子を上げ切れなかったが、ポテンシャルは高い。昨季はNHK杯4位、全日本選手権5位と躍進しており、今年2月のチャレンジカップのフリーは、連続ジャンプの3回転ルッツの回転不足以外はミスのない演技をそろえ、合計214.56点で紀平に次ぐ2位だった。
 また、今季からシニアの河辺愛菜は近畿選手権でSP、フリーともにトリプルアクセルを入れる構成に挑戦した。ダウングレードとアンダーローテーションの減点にはなったが、自己最高の188.48点を出して坂本に次ぐ2位になっている。西日本選手権はダブルアクセルに抑えていたが、NHK杯はぜひトリプルアクセルに挑戦し、可能性を見せてほしい選手だ。

Sportiva

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