『TGRF2018』に4万3000人が集う。ル・マン初優勝、WRCタイトル獲得のトヨタ“メモリアルイヤー”祝福

2018年11月25日(日)19時45分 AUTOSPORT web

 11月25日、富士スピードウェイでオフシーズン恒例のイベントである『TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2018』(TGRF2018)が晴天のなか行われ、4万3000人のファンが集結。ル・マン初優勝とWRC世界ラリー選手権のチャンピオン獲得でメモリアルイヤーとなった2018年シーズンを祝福した。


 1年間各レースカテゴリーを戦ったトヨタ/レクサスを応援したファンに感謝を伝えるイベントのTGRF。2018年もスーパーGTや全日本スーパーフォーミュラ選手権など国内カテゴリーをはじめ、WEC世界耐久選手権、WRC、ニュルブルクリンク24時間耐久レースなどに参加したマシンやドライバー、チーム監督などが参加した。


 特に2018年はWECに組み込まれているル・マン24時間耐久レースでTOYOTA GAZOO Racingが悲願の初優勝を達成し、WRCでは1999年以来となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得したこともあり、例年以上にスペシャルな1日となった。


 冬晴れとなった25日(日)は早朝から多くのファンが富士スピードウェイに詰めかけ、まだ肌寒かった9時15分から行われたウェルカムセレモニーから、グランドスタンドも下段まで埋まるほどの盛況をみせる。


 そのウェルカムセレモニーでは、WECを戦うトヨタTS050ハイブリッドやWRCのトヨタ・ヤリスWRC、スーパーGTのレクサスLC500やスーパーフォーミュラのSF14などが登場したほか、2019年上半期に販売が予定されている新型スープラこと『GRスープラ・レーシングコンセプト』も登場し、ファンを驚かせた。


 また、セレモニーの最後には最終コーナー方向から白のトヨタ・センチュリーが突如登場。ドライブしていた小林可夢偉が後部ドアを開けると、トヨタ自動車の豊田章男社長が登場するというサプライズも。


 今回初めて、レーシングドライバーの“モリゾウ”ではなく、トヨタ自動車の社長としてイベントに参加した豊田社長は「おかげさまで本当に多くのひとに昨日の夕方から、そして今日も早朝から集まっていただきました。本当にありがとうございました」とファンに感謝を述べた。


「今日1日、ここにいるドライバー、スタッフが、心ひとつにして、みなさんを笑顔にできるよう、さらにクルマを好きになっていただけるよう、精一杯おもてなしさせていただきます」


 その後、イベントではヤリスWRCも参加したラリーのデモンストレーション『TGRF RALLY選手権』やル・マン24時間を制した8号車TS050の凱旋走行、サーキットサファリ、スーパーGTとスーパーフォーミュラのデモラン、ピットウォーク&グリッドウォークなどが行われ、ドライバーもレースの緊張から解き放たれた雰囲気でファンと触れあった。


■TGRは「ドライバー目線のチーム。世界トップレベルのドライバーが交流するのもGAZOOらしさ」


豊田章男社長は小林可夢偉が運転手を務めたセンチュリーで登場
ウェルカムセレモニーにはGRスープラ・レーシングコンセプトも登場し、ファンを驚かせた
ウェルカムセレモニーに登場したトヨタ自動車の豊田章男社長
トヨタ・ヤリスWRCは迫力のジャンプも披露
富士スピードウェイを走ったル・マン24時間ウイニングカーの8号車トヨタTS050ハイブリッド


 イベント中盤に行われたグリッドプレゼンテーションでは、WECを戦う中嶋一貴と小林可夢偉、WRCを戦うオット・タナクとマルティン・ヤルヴェオヤ、そして豊田社長とGAZOO Racingカンパニーの友山茂樹プレジデントが登場し、シーズンをふり返るとともに改めてファンへ感謝を述べた。


 WRCでトヨタ加入1年目にシーズン4勝を挙げ、チームのマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献したタナクは「TOYOTA GAZOO Racingとして素晴らしいシーズンだったと思う」と2018年をふり返る。


「WECを戦うチームがル・マン勝利という結果と、トロフィーを持ち帰ってきたことは素晴らしいことだ。僕たちも応援していたからね」


「WRCを戦ってきた立場としても、本当に力強い1年を過ごすことができた。チームに加入して1年目だったけど、チームの雰囲気も良くて楽しみながら戦うことができたよ」


「来シーズンは今年以上の1年になることを楽しみにしているよ」


 豊田社長は「GAZOO(Racing)は“もっといいクルマづくり”をしたいということでやっていますが、ドライバー目線のチームだとも思っています」と言う。


「ル・マンで優勝した翌日、WECを戦うドライバーたちがWRCのクルマに乗って、“Fan to Drive”を実行したんです。WECでサーキットを走ることと、WRCで世界の道を走ることは大きく違いますが、世界トップレベルのドライバーたちが交流を始めていることもGAZOOらしさなのかなと思います」


「我々は世界に向けて挑戦を進めてまいります。WRCでは9回表彰台に乗り、13回リタイアしました。こんな戦い方をしているのがGAZOOだと思います。みなさんの応援が何よりも後押しになりますので、世界で戦うGAZOO Racingの応援、これからもよろしくお願いいたします」


 気温は上がらなかったものの、暖かい日差しが降り注ぐなか行われたTGRF2018には、2017年より500人多い4万3000人が来場。ル・マン24時間、WRCマニュファクチャラーズタイトル獲得とトヨタにとって記念すべき1年となった2018年の締めくくりを楽しんでいた。

ピットウォーク&グリッドウォークの様子
DENSO KOBELCO SARD LC500に乗り込む『さが吉』
ニュルブルクリンク24時間レースのデモンストレーションラン
ニック・キャシディ(KONDO Racing)
KeePer TOM’S LC500
【TGRF2018 フォトギャラリー】


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