レクサス、旗艦『LS』を改良。高度運転支援技術“アドバンスド・ドライブ”も2021年実装へ

2020年11月25日(水)17時0分 AUTOSPORT web

 2017年にフルモデルチェンジを果たして5代目となったレクサスの旗艦モデル『LS』が改良を受け、静粛性と乗り心地など走りの基本性能の徹底的なつくりこみを断行。DNAである静粛性と乗り心地のたゆまぬ進化を追求するとともに、内外装でさらなる質感を手にして、この11月19日から発売開始に。


 また、高速道路などの自動車専用道路での運転において、車載システムが車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを支援する最新の高度運転支援技術“Advanced Drive(アドバンスド・ドライブ)”搭載車も2021年度の発売を予定している。


 1989年に初代が米国でデビューして以降、その高い静粛性と快適性でまさにブランドの“フラッグシップ”として世界をリードした『LS』が、そのDNAである静粛性と乗り心地のたゆまぬ進化を目指し、細部におよぶアップデートを受けた。


 その項目はタイヤの内部構造からシートに座った際の質感、日常走行領域での加速レスポンスなど、静粛性や乗り心地をはじめとする走行性能に関係するパーツや制御の隅々にまで及び、徹底的な作り込みが目指された。


 LS500の搭載するV35A-FTS型3.5リッターV型6気筒ツインターボは、過給圧を制御する電動ウェイストゲートバルブの開度を緻密に制御し、アクセル操作に対して発生するトルクの精度を高め、使用頻度の多い走行領域でのエンジントルクの立ち上がりを向上させた。


 その燃焼室形状も最適化することで出力、燃費性能、静粛性を向上。コンロッド形状の最適化やクランクシャフトのクランクピン径を拡大することで、軽量化と剛性向上による優れた静粛性を両立し、さらに可変バルブタイミング機構(VVT)を油圧制御化し、ここでも軽量化を図るとともに、オイルコントロールバルブをVVT内部に配置することで油路を短縮し、応答性の向上も実現している。


 また、10速の多段式ダイレクトシフト-10ATもシフトスケジュールを変更し、ギヤ段を維持したまま加速できる領域を拡げることでシフトダウン頻度を低減。足元ではランフラットタイヤの縦バネ剛性、スタビライザーバーのばね定数、バウンドストッパーの先端剛性を最適化し、エンジンマウント内のオリフィスを変更することで減衰特性の変更も行い、室内に伝わる振動や衝撃を和らげた。


 その仕上げとして、減衰力可変ダンパーAVSも新たに設計した油圧制御用ソレノイドにより、制御バルブの流路を拡大。これにより減衰力を低減し上質な乗り心地を手にするとともに、減衰力の可変幅拡大により優れた操舵応答性と安定性を実現している。

進化した塗装技術によって深い陰影と艶やかで鏡面のような質感を実現した新規外板色の“銀影(ぎんえい)ラスター”も設定
リヤコンビネーションランプ内のメッキモールもピアノブラックに変更。厚みを感じるランプ形状とした


■インテリアも快適性がさらに向上。その他先進技術も搭載


 インテリアでも乗り心地向上を主眼にシート表皮の縫い位置をより深い位置に変更するとともに、新たに開発した低反発ウレタンパッドを採用。振動吸収と柔らかな座り心地により、さらに快適性を向上させている。


 また、オーナメントにプラチナ箔&西陣を新規設定し、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる“月の道”のイメージを表現。マルチメディアシステムは、新たにタッチディスプレイを採用するとともに各種デバイスのリンク機能に対応し、スマートフォンを12.3インチタッチワイドディスプレイに連携することで画面操作や音声操作が可能になるなど、その利便性が大きく向上した。


 フラッグシップに相応しく、先進の安全運転支援機能(ADAS)もレクサス・セーフティ・システム+Aを全車に標準設定し各機能を拡充/進化させており、プリクラッシュセーフティの対応領域を拡大し、交差点右折時に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能に。加えて低速時の衝突回避または被害軽減をサポートする低速時加速抑制などの機能が追加されている。


 さらに高速道路などの自動車専用道路での運転において、ドライバー監視のもと実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを実現するアドバンスド・ドライブ搭載車も2021年度の発売を予定し、自動運転レベル3相当の機能が実装される。


 そのほか、ディープラーニングを中心としたAI技術を活用したレクサス・チームメイトや、安全/安心でスムーズな駐車支援を実現するアドバンスド・パック機能、ブレードスキャン方式のアダプティブハイビームシステムやデジタルインナーミラーなどの先進機能も搭載する。


 ヘッドランプ周りの意匠変更や、フロントグリルとリヤコンビネーションランプの表面処理を変更し、レクサスのフラッグシップとしての洗練された存在感を際立たせた上で、進化した塗装技術によって深い陰影と艶やかで鏡面のような質感を実現した新規外板色の“銀影(ぎんえい)ラスター”も設定した新型LS。


 ガソリン仕様の“LS500”がFRとAWDの各4グレード構成で、価格が1073万〜1580万円(税込)。ハイブリッド仕様の“LS500h”が1219万〜1728万円(税込)となっている。詳細はレクサスの公式ホームページ(https://lexus.jp/models/ls/)まで。

ハンドルとセンターコンソールのスイッチ類を黒で統一し、視認性を向上させるとともに端正な印象に
オーナメントにプラチナ箔&西陣を新規設定し、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる“月の道”を表現した

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