羽生結弦、即興で4回転跳ぶ修正力でGPファイナル進出

11月25日(月)19時2分 SPAIA

羽生結弦Ⓒゲッティイメージズ

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NHK杯3年ぶり優勝

「鬼門」を乗り越え、演技中に生まれた「遊び心」と「修正力」の高さであらためて五輪2連覇中の底力を証明した。過去2年、右足首を負傷して悪夢となった自身のグランプリ(GP)2戦目。フィギュアスケートのGPシリーズ第6戦、NHK杯は11月23日、札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われ、男子はショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(ANA)が不安もあったループのほか、サルコー、トーループの3種類の4回転ジャンプを計4度着氷してフリーでも1位となる195.71点をマークし、合計305.05点で3年ぶり4度目の優勝を飾った。

2位のケビン・エイモズ(フランス)に約55点差をつける圧勝で今季GP2連勝。ファイナルを含む通算12勝目を挙げ、女子2位の紀平梨花(関大KFSC)とともに、3年ぶりのシリーズ上位6人によるGPファイナル(12月5〜7日・トリノ)に進出した。

山本草太(中京大)は合計226.27点で6位、島田高志郎(木下グループ)は合計213.65点で9位だった。

羽生結弦NHK杯成績ⒸSPAIA

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4回転ジャンプ4本で300点超え

多少のミスがあっても即興でジャンプ構成を組み替える心身の余裕があった。24歳の羽生は場内の手拍子に乗って演技を締めくくると、納得したような笑顔で何度もうなずいて見せた。ファンからくまのプーさんのぬいぐるみが投げ込まれ、銀盤が黄色く染まる。五輪公式チャンネルは「ベストの演技でなくても55点差の圧勝」とその強さを称賛した。

昨季から使うフリーの演目「Origin」で初めて冒頭の4回転ループ、次の4回転サルコーを両方成功させた。特にループは昨年11月のロシア杯の公式練習でも右足首を負傷し、けがと隣り合わせの怖さもあった。苦しんできた冒頭の大技2本の課題を一つクリアしたことで演技中の「おまけ」と表現する「遊び心」も生まれた。

スピン、ステップシークエンスをはさみ、3回転ルッツ、単独の4回転トーループと着氷。後半に予定した4回転トーループ—つなぎの1回転—3回転フリップの高難度コンビネーションで4回転が単発の2回転になるハプニングもあった。それでも百戦錬磨の絶対王者の思考は冷静だった。

羽生結弦の演技詳細ⒸSPAIA

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次のトリプルアクセル(3回転半)—3回転トーループを4回転トーループからの連続ジャンプに変更して挽回し、修正力の高さを見せた。最後のトリプルアクセル−2回転トーループはトリプルアクセル—つなぎの1回転—3回転サルコーとより高得点の要素に変更。意地のリカバリーで合計300点の大台に乗せた。

ファイナルは世界王者チェンとの再対決

フリーで表現力を示す演技構成点は5項目全て9点台。スピン、ステップでも最高難度のレベル4を獲得した。けがの恐怖心を抱えながら、羽生は男女で前人未到のファイナル5度目の優勝を狙える位置までたどり着いた。

今季のファイナル開催地は憧れのエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が2006年トリノ五輪で金メダルを手にした会場だ。今季のフリー「Origin」はプルシェンコ氏の伝説的なプログラム「ニジンスキーに捧ぐ」をアレンジしたもの。フリーの開催日、12月7日は自身の25歳の誕生日でもある。

GPファイナル進出者ⒸSPAIA

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10月のスケートカナダでは合計322.59点で制し、3月の世界選手権でネーサン・チェン(米国)が記録した歴代最高合計323.42点に肉薄する演技で自信を取り戻した。今季の羽生は最大のライバルとの勝負にも強い意欲を隠さない。世界選手権2連覇中のチェンとの頂上決戦へいよいよファイナルの舞台は整った。

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