WRC:今季苦戦のシトロエン「最低限の目標は達成」。2018年のローブ起用についても言及

2017年11月27日(月)12時30分 AUTOSPORT web

 2017年のWRC世界ラリー選手権にシトロエンC3 WRCを投入したシトロエン・レーシング。チームはランキング最下位と苦戦を強いられたが、チーム代表のイブ・マトンは「シトロエン・レーシングとしての最低限の目標は達成した」とコメント。また、2018年のローブ起用についても語った。


 2016年のWRCワークス参戦を取りやめ、新型車両開発に時間を割いたシトロエン。その開発期間の長さやテスト走行の結果などから、2017年シーズン開幕前はチャンピオン候補筆頭とみられていた。

シトロエンC3 WRCは主にグラベルラリーで不振が続いた


 しかし、シトロエン勢は第3戦メキシコでエースのクリス・ミークが優勝したものの、シーズン中盤まではトヨタやヒュンダイといったライバルと比べて速さが足りず苦戦。また、マシントラブルなどで上位入賞を逃すことも多かった。

WRC第5戦アルゼンティーナでクラッシュしたクリス・ミークのシトロエンC3 WRC
チームのエース、クリス・ミークはマシントラブルやクラッシュでコンスタントにポイントを獲得できず


 最終的にシトロエンの優勝は第3戦メキシコ、第11戦スペインの2回にとどまり、チームランキングは4位。ドライバーズランキングではミークが1戦の欠場も含め、13戦中7戦でノーポイントに終わり、7位に終わった。


 チームを指揮するマトンは「2017年、(新たな車両規則が導入された)WRCがもたらしたハイレベルな戦いに満足している」と語る。


「新型WRカーのおかげで観客動員数は増加したし、シーズンの最初から最後まで見ごたえのあるラリーが続いた」


「1シーズンの間に4メーカー、7人のドライバーが勝利するなんて、久しく起きていなかったことだ。WRCは、マニュファクチャラーに製品をPRする場として最高のプラットフォームを用意してくれたと思う」


「そのおかげで戦いのレベルも数段階、跳ね上がったような印象を受ける。シトロエン・レーシングとしてはメキシコとスペインで2勝を挙げたことに満足しているよ」


「(シーズン2勝という結果は)シトロエンのシニア・マネジメントが開幕時に掲げていた目標なんだ。確かにシーズン中盤まで厳しい戦いが続いたが、夏の間に改良を続けたことが、終盤にリザルトとして表れはじめた」


■2018年ドライバーラインアップは近日発表も「ローブがモンテカルロに参戦することはない」


 1月に迫った2018年シーズンに向けては「数カ月前から準備を始めていて、デザインスタジオやワークショップ、テスト走行などでC3 WRCの開発作業を進めている」と明かしている。


「そこで開発したアップデートの一部を(2017年に)先行投入したし、そのほかのアイテムもホモロゲーションを待っている段階だ。クリストフ・ベッセ率いるテクニカルチームは、マシンのどの部分を改良するべきなのか、しっかりと把握している」


「そのおかげでラリー・スペインやラリーGB、ラリー・オーストラリアで、我々のマシンは競争力を発揮できた」


 なお、2018年に起用するドライバーについて、マトンは「近日中にプランをお知らせする」と述べるにとどまった。

シトロエンとテストに臨んだセバスチャン・ローブ


 シトロエンは8月、WRC9連覇を達成しているレジェンド、セバスチャン・ローブを招集してテストを実施。ローブにC3 WRCを託し、グラベル(未舗装路)/ターマック(舗装路)でのテスト走行を行った。


 現在、ローブはプジョーの一員としてダカールラリーやWorldRX世界ラリークロス選手権で活動しているが、2018年はシトロエンからWRCに復帰するとも報じられている。


 ローブ起用の噂について、マトンは明言を避けながらも「セバスチャン・ローブが(2018年第1戦)モンテカルロに出場しないことだけは、お知らせしたい」とした。


「ラリー・モンテカルロの開幕(1月25日)は、(ローブが参戦する)ダカールラリーの最終日(1月20日)からインターバルが短く、ローブが真価を存分に発揮できないと判断した」



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