【ジャパンC】3強に割って入るならプリンスリーギフトかロベルトの血

11月27日(金)6時0分 SPAIA

ジャパンカップの血統別単勝払い戻しⒸSPAIA,インフォグラフィック

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三冠馬の激突

今年のジャパンCは、言うまでもなく歴代でも最高クラスのメンバーだろう。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトが東京2400m戦で激突。
まずは、このレースへの出走を決めてくれた各陣営への賞賛と感謝を忘れずに観戦したいと思う。歴史に残る名レースになってほしいし、きっとそうなってくれるものだと信じている。

「Princely Gift持ち」に注目

豪華絢爛、空前絶後、史上初……このレースを盛り上げる言葉はいくつも浮かぶが、それを並べるだけではあまりにも読み応えがないので、少しずつ分析をしていこう。
平成に誕生した三冠馬と三冠牝馬はナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイの7頭。その中で次走でも勝利を収めたのはナリタブライアン、オルフェーヴル、ジェンティルドンナ、アーモンドアイの4頭で、三冠達成→ジャパンC制覇を達成しているのはジェンティルドンナとアーモンドアイの三冠牝馬のみ。
そもそも菊花賞制覇後にジャパンCへと挑む馬は少なく、2008年のオウケンブルースリ(5着)以来12年ぶりの挑戦。三冠馬となると1984年のシンボリルドルフ(3着)以来となる。1984年ジャパンCはミスターシービーVSシンボリルドルフの「三冠馬対決」として盛り上がったことからも、今年のジャパンCと状況が多少似ている。
そこで勝利したのが10番人気カツラギエースであるのは「穴党」の方々にとっては心強い情報かもしれない。カツラギエースの粘り強さ、高速決着への適性の高さは父に流れていたPrincely Giftの血によるところも多いだろう。古い血統のため最近では五代血統表では見つけることも少なくなってきた名前ではあるが、日本に根付いた血だけに今も軽視してはいけない。
今の日本競馬界でPrincely Giftの名前を探すのであれば、サクラバクシンオーかステイゴールドの血が入っている馬を探すのが早い。近年でもキタサンブラックやショウナンパンドラが「Princely Gift持ち」でジャパンCを制覇しているから、この条件が得意ではあるのだろう。
今年であれば、ステイゴールド産駒であるクレッシェンドラヴとパフォーマプロミスにその血が流れている。その2頭に大望を託すのも一興だ。(負けたミスターシービーもPrincely Gift系を代表する名馬ではあるが……)

大物食いならロベルト系

さて、気になるジャイアントキリングを起こす血統についてだが、今回着目したのは父系の血だ。注目はロベルト系で、ここはしっかりとおさえておきたいところ。
ロベルト系が勝利した際の単勝平均は1783円。最も勝利数が多いサンデーサイレンス系の527円と比較すると、人気薄で勝っていることがよく分かる。スクリーンヒーローが単勝平均を引き上げているのは間違いないが、ウオッカやエピファネイアも勝利している点が心強い。特にエピファネイアは、かの三冠牝馬ジェンティルドンナを撃破しているのだから価値の高い白星だった。
そのロベルト系の血が流れているのは、上述のエピファネイアの産駒であるデアリングタクト。「三冠牝馬が斤量的に有利な状況で出走するのだから、勝ってもジャイアントキリングとまでは……」という声が聞こえてきそうだが、そもそも歴史的名馬2頭をねじ伏せないと勝利できないので、「大物食い」とカウントしても良いはずだ。

ジャパンカップの血統別単勝払い戻しⒸSPAIA,インフォグラフィック


他に注目はといえば、ミスタープロスペクター系だろうか。
2000年以降だとアドマイヤムーンとアルカセットが勝利しているが、アドマイヤムーンの勝利した2007年はウオッカ、メイショウサムソン、インティライミの3頭が単勝1桁台という「三強体制」の年だった。
キングカメハメハ系を除いたミスプロ系だと、キングズベスト産駒のトーラスジェミニが該当する。勝利まで求めるのは流石に酷かもしれないが、それは今年の上位人気3頭と対峙するどの馬にとっても同じ話。上位3頭以外の中なら、この馬にも同程度にチャンスはあるだろう。ペースと他馬の牽制次第で驚くような走りを披露する可能性はある。
また、近年最も人気薄で馬券圏内に食い込んだのはトーセンジョーダンだが、その血統(ジャングルポケット×エヴリウィスパー)を父の母×母の父で血統表上に再現しているミッキースワローも非常に面白い存在。東京が得意なジャングルポケットの血が騒ぎそうだ。
今年の牡馬クラシック銀メダリスト・サリオスがマイルCSで5着に敗れるなど、今ひとつ「流れ」が来ていない今年の3歳世代。まだレベルについて問われる時期ではないと思うものの、そろそろ大舞台で世代の意地を古馬に見せつけたいところだろう。
その前に立ちはだかるのが女王・アーモンドアイ。アーモンドアイが花道を飾るのか、無敗の三冠馬たちが世代交代を告げるのか、伏兵が意地を見せるのか。競馬ファンだけではない、多くの「スポーツファン」にご注目いただきたい一戦だ。
《ライタープロフィール》
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。レオダーバンの菊花賞をみて競馬の魅力に取り憑かれ、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。

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