シュトゥットガルト、伊藤洋輝ら発掘の敏腕SDが退任…契約延長交渉で合意できず

2022年11月30日(水)21時33分 サッカーキング

シュトゥットガルトがミスリンタットSDと契約解除 [写真]=Getty Images

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 日本代表MF遠藤航と同DF伊藤洋輝が所属するシュトゥットガルトは30日、スヴェン・ミスリンタットSD(スポーツ・ディレクター)と双方合意の上で契約解除に至ったことを発表した。

 発表によると、シュトゥットガルトはミスリンタット氏に契約延長オファーを提示していたものの、同氏がこれを拒否。数日間にわたる協議の末、2023年6月30日まで残っていた契約を11月30日付で解除することに合意した。ドイツ誌『kicker』の情報では、シュトゥットガルトが提示した延長オファーでは、以前の雇用契約書にあった「スポーツに関するすべての事項の最終決定権がミスリンタット氏にある」という条項が外されており、これにミスリンタット氏が納得しなかった模様だ。

 現在50歳のミスリンタット氏は、ドルトムントやドイツ代表のアナリストを経て、2006年夏にドルトムントのスカウトに就任。ピエール・エメリク・オーバメヤン(現チェルシー)や香川真司(現シント・トロイデン)、ウスマン・デンベレ(現バルセロナ)らを発掘する慧眼で、同クラブをブンデスリーガ優勝やチャンピオンズリーグ準優勝などの成功に導いた。

 2017年12月にアーセナルのスカウティング部門トップに就任したものの、約1年で退団。2019年4月からシュトゥットガルトのSDを務めていた。就任後も辣腕を発揮し、遠藤、サイラス・カトンパ・ムブンパ、サーシャ・カライジッチ(現ウルヴァーハンプトン)、グレゴール・コベル(現ドルトムント)ら、後にチームの核となる選手を次々に獲得した。2021年夏にJ2リーグのジュビロ磐田から加入した伊藤は、当初Bチームでプレー予定だったが、ミスリンタット氏の期待を上回る活躍をプレシーズンで披露。加入後すぐにトップチームのレギュラーに定着した。

 アレックス・ヴェーレCEO(最高経営責任者)は発表に際し、「お互いの尊敬の念に変わりはありません。スヴェン・ミスリンタットは3年半にわたって我々のチームの一員であり、常にシュトゥットガルトに対するまっすぐな情熱を持っていました。私たちは、彼の仕事ぶりに感謝と敬意を表します」とコメント。

 また、ミスリンタット氏は次のようにクラブへの感謝をつづった。

「シュトゥットガルトはここ数年、私にとって本当に大切な存在になっており、この素晴らしいクラブの発展に今後も貢献したかったので、大変残念に思っています。シュトゥットガルトで過ごした時間は決して忘れません。昇格や昨シーズンの最終節での土壇場の勝利など、感動的なハイライトは永遠に残ることでしょう。そして、チームと素晴らしいファンの皆さんのさらなる成功を祈っています」

サッカーキング

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