契約延長のエドマンはスタンフォード大出身で佐々木麟太郎の先輩 野球コーチの父親から学んだこととは?
2024年12月1日(日)12時13分 スポーツニッポン
ドジャースはトミー・エドマン(29)と5年総額7400万ドル(約111億円)の延長契約に合意したが、アンドリュー・フリードマン編成本部長にとっては長年追い求めていた理想的な選手だ。大リーグ公式サイトが報じている。
フリードマンは攻守にいろいろなことができる選手が好きだが、エドマンは外野の3つのポジションと内野の3つのポジションを守ることが可能で、特に遊撃、二塁、中堅と重要なポジションでも優れたプレーを見せられる。その上、スイッチヒッターでもある。「多くのポジションを高いレベルでプレーできるだけでなく、スイッチヒッターで、確実にバットに当てられるし、足も速い。ゲームに勝つための多くの要素を備えている。長い間、我々が注目していた選手だ」とフリードマン本部長は話す。
ドジャースのディノ・イーベル三塁コーチもエドマンを評価する一人だ。「中堅と遊撃を守備で行き来することは、とても難しい。外野では腕を大きく使い、腕を前に出してボールをリリースする必要があるのに対し、内野では短く素早い送球が求められる。ダブルプレーをさばいたり、三遊間の打球も処理しないといけない。中堅では打球がスライスし、バックスピンやトップスピンがかかるため、どれだけ深く守るかも課題になる。それをうまくこなすにはエリートの守備選手でなければならない。エドマンはそれを見事にこなしている」という。さらに「トレードが成立した時、アルバート・プホルスから電話がかかってきて、彼が言ったのは“この選手を好きになるよ、だって彼は真の野球選手だから”ってことだった」と明かした。プホルスは22年にカージナルスでエドマンのチームメイト。「基本に忠実で、普通のプレーは完璧にこなし、走塁もうまいし、バントもできるし、ヒットエンドランもできる。チャンピオンチームにふさわしい才能を持っていて、ワールドシリーズも勝てる選手だ」と絶賛していたそうだ。
エドマンは花巻東高出身の佐々木麟太郎が入学したスタンフォード大の出身。3年間で168試合に出場し、打率.281、OPS.726、ホームラン4本、二塁打31本、71打点だった。16年ドラフト6巡指名でカージナルス入り。契約金は23万6400ドルだった。派手な選手ではないが、基本に忠実で、攻守両面で多才かつ洗練された選手だった。
エドマンを野球選手としても育てたのは、高校で野球コーチをしていた父ジョン・エドマンだ。「小さい頃から野球について多くを学んだ。父の高校チームの練習では、外野でボール拾いをしたり、試合を見たりしていた。だから、かなり早い段階で野球について理解していたと思う。正しい方法でプレーすること、常に全力で、ベースランニングや守備の面で賢い判断をすること、つまり野球IQを持ってプレーすることを学んだ」と息子のエドマンは説明している。