ジャパンゴルフツアー選手会通信:コロナ禍で生まれた課題、「平等感」と「納得感」を突き詰めた最終戦ゴルフ日本シリーズJTカップ

12月2日(水)12時30分 ALBA.Net

今年のJTカップに至るまで、様々な課題があった(撮影:鈴木祥)

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いよいよ年内のジャパンゴルフツアーもラストゲーム、今週開幕の「ゴルフ日本シリーズ JTカップ」のみとなりました。例年であれば本大会に出場できるのは、シーズンの優勝者や賞金ランキング上位者など、選ばれし30名だけのエリートフィールド。賞金王争いも佳境を迎える中、賞金総額は1億3000万円とビッグボーナスがかかる最終決戦です。


しかし、今年はコロナ禍の影響を受け、試合の中止が相次ぎ、実施できたのは海外でのひと試合を含め5試合のみ。シーズンは2021年と統合となり、その状況下で最終戦をどう行うかが大きな課題となりました。今回はゴルフ日本シリーズ JTカップ開催に向けての舞台裏をお届けします。

■今年は“平等”が難しい… 出場資格・人数はどうするか?

記者「ゴルフ日本シリーズ JTカップ開催に向けて、一番課題となった部分はどこでしょうか」

池田事務局長(以下、池田)「これはあくまで選手会という立場での話ですが、大会の出場資格や人数をどうするかという点です。今年は通常どおりの1年ではなかったので、わずか5試合の成績をもとに30名のフィールドで行うのは平等ではない、公平性を欠くのではという思いを持った選手も少なくありませんでした。そのため、選手全員がフェアにという観点から出場人数を増やして60〜70人で行うという案が当初は出ました。シーズンが統合されたとはいえ、今年最後の大会であるのも間違いない。これまでこの大会が作ってきた歴史や、本当の意味での最終戦という、この大会ならではの特別な格式を継承し守りたいという大会側の意向があり、出場人数は30人に決定しました。

加えて、限られた出場枠について、それをどう振り分けるか。入国制限による海外選手の出場有無の問題をはじめ、先ほども話したように平等感を完璧に出すのは難しい。選手によって有利・不利が極端に傾かないように、何が現状においてのベストかを選手会(JGTPC)、日本ゴルフツアー機構(以下、JGTO)、大会事務局のあいだで何十回と交渉させて頂きました。

結論として、今年は例外的に出場資格を変更し(※1)、優勝者だけではなく各5大会の上位3位タイまでの選手も出場できるようにしました。全員からの完全な理解を得るには難しいところもありましたが、選手会(JGTPC)、JGTO、大会側と協力して乗り越えた形になりました。」

■優勝賞金や賞金の配分も大幅に変更。その意図は?

記者「出場が30人に限られる中、賞金ランキングへは加算されます。その点も難しかったのではないでしょうか」

池田「賞金については、総額と配分の割合をJGTO並びに大会側と話し合いをさせて頂き今回の形となりました(※2)。本来、ゴルフ日本シリーズJTカップは賞金王決定戦なので、他のトーナメントと異なり一発逆転ができる賞金額・賞金配分にしています。トーナメントを開催していただけたことが一番とはいえ、選手たちにできるだけ不平等が出ないよう、賞金配分を通常のトーナメントと同じ、もしくは近づけることができないかなどの相談をさせていただきました。その結果、今年は賞金総額を1億3000万円から1億円に変更。2位以下の配分も通常の試合に近づける形で開催が決まりました。」

■今年ならではのエリートフィールドが実現

記者「例年とは違った最終戦になりますが、ファンの皆さんに今年の楽しみ方を伝えるとしたらどこでしょうか」

池田「今年は各大会の上位3位タイまでの選手が出られますし、これまで最終戦に出場したことのなかった若手も顔をそろえます。先日プロ初優勝を遂げた金谷拓実選手をはじめ、ダンロップフェニックスでその金谷選手と優勝争いをした石坂友宏選手、木下稜介選手や小斉平優和選手など、次世代の選手たちがこの歴史ある大会でどんな活躍をするのかも楽しみのひとつだと思います。勿論、僕もこのタイトルはまだ獲れていませんから、今年こそは本気で獲りにいきますよ(笑)

“例年”という二文字が当てはまらない2020年の最終戦。すべてにおいて平等感を出すのは大変厳しかったといえます。ただ開催が決まった以上は、ファンの皆さんにどう楽しんでもらうか。出場する選手がそれぞれの思いを背負って臨みます。ぜひともエキサイティングなプレーをお届けしたいと思っていますので、大会をお楽しみください。」

※1
【2019年 出場資格】
(1)前年度ゴルフ日本シリーズJTカップ優勝者
(2)本年度日本ツアー優勝者(アマチュアを含む)
(3)本年度日本ツアー賞金ランキング20位まで(カシオワールドオープン終了時)
(4)ツアーメンバーで、本年度米ツアーまたは欧州ツアー優勝者
(5)世界ランキング100位まで(ダンロップフェニックストーナメント終了時)で、1から4までの該当者を除くツアーメンバー上位3人
(6)1から5までで30人に満たない場合、本年度日本ツアー賞金ランキング(カシオワールドオープン終了時)21位以下より繰り上げる。
※3と6は海外メジャー獲得賞金を含むランキングを適用。ただし、本大会を含め出場義務試合数に達している選手に限る。

【2020年大会 出場資格】
(1)前年度ゴルフ日本シリーズJTカップ優勝者
(2)2020年開催のジャパンゴルフツアー・ツアートーナメント(下記A〜E)各大会の上位3位タイまでの者
A.SMBCシンガポールオープン
B.フジサンケイクラシック
C.日本オープンゴルフ選手権競技
D.三井住友VISA太平洋マスターズ
E.ダンロップフェニックストーナメント
(3)上記以外で、2020年開催のジャパンゴルフツアー・ツアートーナメントの獲得賞金上位者で30名に達するまで(海外メジャー獲得賞金を含む)
但し、上記資格はツアーメンバーに限る。アマチュアは優勝した場合のみ。

※2
【2019年 賞金配分(賞金総額1億3000万円)】
優勝:4000万円
2位:1500万円
3位:1000万円
4位:6,211,593円
5位:5,171,593円…

【2020年 賞金配分(賞金総額1億円)
優勝:2500万円
2位:1000万円
3位:730万円
4位:550万円
5位:450万円…

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