石川遼は逆転賞金王ならず 次週の米予選会へ切り替え「やりたいことが山積み」

2024年12月2日(月)7時0分 ALBA Net

最終戦を18位で終えた石川遼。次戦は米ツアーの2次予選会だ(撮影:鈴木祥)

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<ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日◇1日◇東京よみうりCC(東京都)◇7002ヤード・パー70>

逆転賞金王へのわずかな可能性を残していた石川遼だったが、2バーディ・2ボギーの「70」とスコアを伸ばせず、トータル1オーバー・18位タイで競技を終えた。


「アライメントの仕方を修正できた」とショットに手ごたえを感じながらバーディ発進を決めると、6番パー5でも1つ伸ばし、前半を『-2』で折り返した。しかし、「ミドルパットをショートさせたくないという気持ちが入って、タッチが強めになってしまった」とグリーン上での対応に苦しめられた。最終18番では3パットもあり、後半は2ボギー。イーブンパーのラウンドでシーズンを終えた。

「全体を通してロングパットのスピードと、アプローチのミスがあって、パーセーブしきれなかった。波に乗れないまま終わったという感じです」と最終日をこう振り返ったが、石川の表情は決して暗くない。「スコアは出なかったですが、自分なりには良かったと思います」と前向きだ。

3年連続15回目の最終戦出場となった石川は、2009年以来の“賞金王戴冠”の可能性を残していた。もちろん「今週はいいパフォーマンス、いいスコアを出す、という強い思いもありました。その中でスコアを出せなかったことは、今の自分の現状」と悔しさをにじませたが、賞金争いに持ち込めたことへの充実感もある。

「1年前は、あまり(賞金王争い)考えるというよりも、とにかくスイングであったり、ドライバーのショットでいっぱいいっぱいだった。そこへの対策が減りつつあって、スイングが良くなってきている」。だからこそ、今週の結果を悲観することはない。

シーズンが終了し、息つく暇もなく石川は次の戦いに向かう。12月3〜6日にカリフォルニア州のバレンシアCCで行われる米ツアー2次予選会が控えている。2013年から米国男子ツアーに5年間参戦したが、優勝は達成できず。18年に主戦場を国内に戻したが、やはり米国への思いは捨てきれない。

「スイングは年々いい方向に行ってくれている。あとは180ヤード以上から、いかにバーディを取れるか。そのためにアイアンを練習しないといけないし、アプローチも練習しないといけない。ロングパットも。来週からやりたいことが山積みで、来年に向けてもやりたいことだらけ」

ゴルフへの飽くなき探求心は、昔も今も変わらない。スイングへの好材料を持って、石川が海を渡る。(文・齊藤啓介)


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