「アレ」が野球界から3年連続の流行語大賞・年間大賞受賞! パワーワード連発は野球界のエネルギーの表れ?

2023年12月2日(土)11時40分 ココカラネクスト

阪神を38年ぶりの日本一に導いた岡田監督。この名将が生み出した言葉は野球界を大いに賑わせた。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

「現代用語の基礎知識 2023ユーキャン新語・流行語大賞」が12月1日に発表され、年間大賞には、阪神の岡田彰布監督が「優勝」を意味する隠語として用いた「アレ(A.R.E.)」が選ばれた。野球界からは21年の「リアル二刀流/ショータイム」、22年の「村神様」に続いて、3年連続の年間大賞選出となった。

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 そもそも岡田監督が「アレ」と使い始めたのは、オリックス監督時代の2010年だった。交流戦でチームが快調に優勝争いを展開すると、優勝経験のない若い選手たちに余計な重圧をかけないようにと、「優勝」ではなく「アレ」という言葉で代用した。するとチームはその交流戦に優勝を飾った。

 22年の年末に阪神監督に復帰すると、再び「アレ」を口に。さらに今季のチームスローガンにAim(目標)、Respect(敬意)、Empower(パワーアップ)の3つの言葉の頭文字として「A.R.E.」を採用した。チームは05年以来18年ぶりのリーグ優勝で「アレ」を掴むと、その勢いのままに1985年以来38年ぶり2度目の日本一に。日本全国が「アレ」の勢いを目の当たりにした。

 岡田監督は授賞式で登壇し、「アレ」に込めた意味を明かした。

「コレは手が届く。アチラは遠い感じがする。チームはもう少しで優勝、そこまでいっているのに負けてしまっていた。アレはもう少しでたどりつく、という意味」

 野球界からは3年連続の年間大賞だ。前回3年連続選出は、94年の「イチロー(効果)」、95年の「NOMO」「がんばろうKOBE」、96年の「メークドラマ」と、実に27年前まで振り返る必要がある。

 90年台は野球界からの選出が多かった。空白の97年を挟み、98年は「ハマの大魔神」が年間大賞。99年は「雑草魂」と「リベンジ」の2語が野球界からの2年連続年間大賞となった。そこからしばらく年間大賞からは遠ざかり、15年に「トリプルスリー」が年間大賞。翌16年は「神ってる」が年間大賞に選ばれた。

 今年はカージナルスのラーズ・ヌートバーがワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で流行らせた「ペッパーミル・パフォーマンス」もベストテン入り。惜しくも受賞はならなかったが、WBC決勝のアメリカ戦前のミーティングで、大谷翔平が選手たちにかけた言葉「憧れるのをやめましょう」も候補にノミネートされていた。

 多くの流行語が生まれるというのも、野球界が元気な証拠のひとつだろう。来年は新たにどんな言葉が生まれ、社会に浸透していくのか。流行語大賞の歴史を彩ってきた野球界から飛び出すニューワードが、今から待ち遠しい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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