今季初の“ノース・ロンドン・ダービー”…トッテナム対アーセナルについて知っておきたい8つのこと

2020年12月4日(金)22時31分 サッカーキング

トッテナムとアーセナルが対戦する [写真]=Getty Images

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 6日に行われるプレミアリーグ第11節では、トッテナムが本拠地『トッテナム・ホットスパー・スタジアム』にアーセナルを迎える。前節はトッテナムがチェルシーとの上位対決をスコアレスドローで終えて首位の座を維持する一方、アーセナルはウルヴァーハンプトンを相手に今シーズン5敗目となる黒星を喫した。

 プレミアリーグは今節から、ロンドンを含む複数エリアで9カ月ぶりに一部観客を動員して行われる。中でも一番の注目は今シーズン初の“ノース・ロンドン・ダービー”を迎える両チームの対戦だろう。意地とプライドをかけた戦いを制するのは、果たしてどちらか。ここでは、知っておきたい8つのトピックを紹介する。

[写真]=Getty Images

■好対照なスタート


 プレミアリーグにおける両チームの状況は極めて対照的だ。トッテナムは開幕戦でエヴァートンに敗れて以降、9戦無敗。前節終了時点で、勝ち点で並ぶリヴァプールを得失点差で押さえて首位に立っている。プレミアで第10節以降にトッテナムがトップに君臨するのは、クラブ史上初めての快挙だ。一方のアーセナルは早くも5敗を喫し、開幕10試合での勝ち点は「13」。同時点での成績としては1981−82シーズン以降最低で、プレミア創設後ではクラブワーストのスタートとなる。最大のライバルとの戦いを制して、流れを一新したいところだ。

■アウェイチームは勝てない

 スタジアム間の距離は6キロメートルほどだが、両チームとも敵地での“ノース・ロンドン・ダービー”には苦戦している。プレミアリーグでの最近19試合でアウェイチームが勝利したのは、2014年3月に『ホワイト・ハート・レーン』で行われた一戦だけ(アーセナルが1−0の勝利)。直近の4試合は、アウェイチームがリードを奪いながら、最終的にはホームチームが逆転勝利、あるいは引き分けに持ち込むという展開が続いている。9カ月ぶりにスタジアムを訪れるトッテナムのファンにとっては心強いデータだろう。

■ノース・ロンドンの勢力図に変化
 かつてはアーセナルが占拠していた“ノース・ロンドン・ダービー”だが、その勢力図に変化が生じている。プレミアリーグでの通算対戦成績は、アーセナルが20勝23分け13敗で大きく勝ち越し。だが直近の12対戦では2勝(6分け4敗)しか収めておらず、アウェイでは6戦未勝利(2分け4敗)が続いている。両者の最終順位を比較しても、1995−96シーズンから21季連続でアーセナルを下回っていたトッテナムが、最近4シーズンは上位でフィニッシュ。今季もトッテナムがアーセナルを大きくリードしている。

■“ジョゼ対アルテタ”第2ラウンド


 共に、昨季途中に就任したトッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督とアーセナルのミケル・アルテタ監督。両者が激突する“ノース・ロンドン・ダービー”は、今回で2度目となる。今年7月のプレミアリーグで実現した初対決は、フランス代表FWアレクサンドル・ラカゼットのゴールでアウェイのアーセナルが先制したものの、韓国代表FWソン・フンミンが1得点1アシストの活躍を見せ、トッテナムが逆転勝利を収めた。歴史をさかのぼると、アーセナルの指揮官で、就任から2試合連続で“ノース・ロンドン・ダービー”に敗れたのは、1966−67シーズンのバーティー・ミー氏だけだという。アルテタ監督は不名誉な記録に並ぶことだけは回避したいはずだ。

■アーセナルの“天敵”モウリーニョ


 ただしモウリーニョ監督はアーセナル戦を得意としている。公式戦では、過去21度対戦してわずか2敗(11勝8分け)。ホームゲームに限れば、全10戦で6勝4分けと一度も負けたことがない。ホームで負けたことのない相手で、最も多くの試合を戦っているのがアーセナルなのだ。もしこの試合に勝てば、トッテナムの監督としてアーセナル戦連勝を達成。2010年のハリー・レドナップ氏以来、10年ぶりの偉業を目指す。今季初の有観客試合でサポーターの心を鷲掴みにすることはできるだろうか。

■ノース・ロンドン・ダービー王


 今回のダービーでは、イングランド代表FWハリー・ケインの記録更新にも期待がかかる。トッテナムのエースは、プレミアリーグにおける“ノース・ロンドン・ダービー”の歴代最多得点者(11試合出場10得点)。同リーグでアーセナルに対してこれより多くのゴールを決めているのは12得点の元イングランド代表FWウェイン・ルーニー(現ダービー・カウンティ)だけであり、ケインが“ルーニー超え”を達成するのも時間の問題となっている。2日に行われたトレーニングを欠席し、今回の一戦を欠場する可能性が報じられているが、今季もプレミアでは7得点9アシストと絶好調。8歳の頃に1年だけ在籍していた“古巣”相手にゴールを重ねることはできるだろうか。

■オーバメヤンの復調に期待


 アーセナルはガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンの復調に期待したい。プレミアでは2シーズン連続で22得点をマークし、2018−19シーズンには得点王に輝いたが、今季はまだ2得点。流れの中で奪った得点はフルアムとの開幕戦で記録した1つだけとなっている。1−2で敗れた前節のウルヴァーハンプトン戦では完全に孤立し、ボールタッチ数はGKも含めた先発選手の中で最少の23回に終わった。ドルトムント所属時代も含め、トッテナム戦では公式戦10試合で7得点をマークしているオーバメヤン。今こそキャプテンのゴールが不可欠であり、復調のキッカケを掴みたいところだ。

■予想オッズは?
 日本時間4日15時現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はトッテナムの勝利に「2倍」、アーセナルの勝利に「3.8倍」、ドローに「3.5倍」というオッズを付けている。首位に立ち、攻守のバランスも取れてきたトッテナムが優位に立つという納得の予想だ。両チーム共にヨーロッパリーグ(EL)の試合を戦ってから中2日で迎える大一番。少数ではあるものの、トッテナム側のサポーターが入場可能となることも、ホームチームを後押しするはずだ。もちろん、アーセナルにとっても絶対に負けらない一戦であり、最大のライバルが首位街道をひた走るのを後押しするわけにはいかないだろう。熱戦必至の“ノース・ロンドン・ダービー”を見逃すわけにはいかない。

(記事/Footmedia)

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