FA移籍の鈴木大地は、楽天にどんな化学反応をもたらすか?

12月4日(水)17時0分 SPAIA

ロッテ時代の鈴木大地選手ⒸYoshihiro KOIKE

ⒸYoshihiro KOIKE

内野の司令塔として期待

ロッテからフリーエージェント(FA)権を行使した鈴木大地が、新天地に選んだのは楽天だった。ロッテではプロ入り2年目の2013年から今季まで7年連続で140試合以上に出場。主将や選手会長を務めるなど「ロッテの顔」として存在感を発揮した。攻守での活躍はもちろん、類い希なリーダーシップやひたむきなプレーに多くのファンが魅了され、チームでも1、2を争う人気選手だった。鈴木の残留を望むファンの声が最後までやむことはなかったが、それは叶わなかった。

楽天の石井一久GMは、そんな鈴木のリーダーシップに大いに期待しており、「内野の中に司令塔がいた方がいい」と求める役割について語った。これに対して鈴木も「遠慮するとかは違うと思うので」と、新たなチームでの立ち位置を既にイメージしているようだった。石井GMは「基本的にはサード」と起用の構想を明かしており、鈴木の加入で楽天にどういった化学反応が起きるか注目だ。

強靱なメンタルと体力が強み

鈴木は今季、打率.288、15本塁打、68打点とキャリアハイの数字を残した。レアードの加入により開幕こそ控えだったものの、ほどなくレギュラーに返り咲くとコンスタントに活躍。一塁、二塁、遊撃、三塁、左翼と様々なポジションを守りながら攻守でチームを牽引した。

走攻守の何かが飛び抜けているわけではないが、あらゆるポジションを守れるユーティリティ性と大きな怪我なくシーズンを戦えることは強み。死球は毎年多く、今季もリーグ2位の16個の死球を受けたが、戦線離脱することなく試合に出場し続け、チームを鼓舞してきた。何よりも、逆境になればなるほど力を発揮するメンタル、チームメイトに声をかけ続ける姿勢は、楽天にとっても大きな力となるだろう。生え抜きのプレーヤーとして長らく楽天を牽引している銀次は、鈴木の加入を非常に楽しみにしており「野球をよく知っている選手」と期待を寄せている。

打順は何番で機能するか

ポジションは三塁での起用が基本線とされているが、打順はどうだろうか。ロッテでは過去に4番を含むあらゆる打順を経験しており、今季も色々な打順を任された。特に交流戦のあった6月から7月にかけては2番に座り、1番の荻野貴司と共に打ちまくった。6月は打率.344、7本塁打、21打点、7月も打率.322とハイアベレージをマークした。

楽天は今季、2番に茂木栄五郎藤田一也、銀次、島内宏明、渡邊佳明、辰己涼介ら様々な打者が座るも固定には至らなかったため、来季は鈴木の2番も十分に考えられる。プロ通算の出塁率は.348、今季に関しては.373と特に高かった。また、通算116個の犠打を決めており、つなぎ役に徹することもできる。

楽天は今季から加入した浅村栄斗とブラッシュが3・4番に定着。調子に波はありながらも、シーズントータルで見れば、それぞれに期待通りの活躍を見せた。1・2番の出塁率が高まれば、さらに得点力は向上するだろう。

打線に加わることでのメリット

セイバーメトリクスの指標にBB/K(四球数÷三振数)というものがあるが、この数値が大きいほど三振が少なく四球が多い打者となる。楽天では銀次がリーグ4位の0.90、島内がリーグ5位の0.89をマークしており、新加入の鈴木はリーグ8位の0.75。浅村やブラッシュを打線の核として、粘り強い銀次、島内、鈴木らが前後を固めれば、打線にいやらしさが増し、つながりにも期待がもてる。

鈴木のゾーン別データをみると、内角高めの打率が.313、真ん中高めが.339、外角高めが.333と高めの球に強いことが顕著に表れている一方で、内角低めは.286、真ん中低めが.211、外角低めが.260と低めの球を少々苦手としている。低めの球を見極める精度の向上が課題のひとつといえるが、ここを改善することができれば出塁率のさらなる向上も見込めるだろう。

楽天にとってはシーズンを通して計算でき、チームを鼓舞する頼もしいモチベーターが加わった。主将の銀次、西武で主将の経験がある浅村らと共に形成する内野陣が、鈴木の加入でさらに活性化されるのは間違いない。

東北に新しい戦いの場を求めた鈴木大地。これまで同様にキャプテンシーを発揮して、チームを牽引していく姿を期待したい。

SPAIA

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