横浜のドン達にハマスタを託された男 池田純氏「横浜は日本最大の田舎」「球場買収が5年間のゴールだった」

12月5日(木)9時0分 AbemaTIMES

 弱い上に球場はガラガラ。そんなプロ野球チームを5年間で生まれ変わらせた敏腕実業家の目標は、横浜の魂でもある横浜スタジアムの買収だった——。11月28日のAbemaTVNewsBAR橋下』に、横浜DeNAベイスターズの元球団社長・池田純氏が出演。橋下徹氏ら共演者たちに、当時の熱い思いや、誰にも言わず目指していた目標、さらに「横浜は日本最大の田舎」というほど、強固な人間関係に苦労したことを明かした。

 池田氏は2007年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。2011年、35歳の若さで、横浜DeNAベイスターズの初代球団社長を任された。35歳という年齢は、今なお続く「最年少球団社長」記録だ。早くからその敏腕ぶりを発揮し、任期の5年間で球団単体の売上を52億円から100億円超に倍増、黒字化に成功した。

 マーケティングの役員を務めていた池田は、経営のプロフェッショナルではあったが、野球界には縁がなかった。他球団の球団幹部はもちろん、ベテラン選手からも若く「若造社長と呼ばれましたね」と笑った。それでも球団オリジナルビールの開発に始まり、球場を「でっかい居酒屋にする」を合言葉に、旧来の「野球を見せてやる」という姿勢から、他のエンターテインメントにも負けないように、数々の企画を立案。「家でちびちびやりながら見てるより、みんなでビール飲んで、生の野球を見て、と。若い女性もすごく増えました」と、これまでの野球観戦のスタイルを革命的に変えた。

 球団経営が成功したことで、選手の年俸アップにも成功。すると選手もファンサービスに前向きになり、成績まで上昇した。任期最後の5年目に、12球団で唯一取り残されていたクライマックスシリーズ出場を果たしたのは、大きな結果だった。だが、池田氏が球団社長を任された時点で、5年間の目標に人知れず掲げていたのが「横浜スタジアムの買収」だった。

 プロ野球の世界では球団と球場、経営が分かれていることが多く、池田氏いわく「微妙に仲が悪い」。横浜DeNAベイスターズも同様で、球団は単体では50億円を売り上げても25億円の赤字。一方、使用料でチケット売上の13%、さらには飲食での売上なども得ていた株式会社横浜スタジアムは売上30億円ながら数億円の利益を出していた。「がっちゃんこにして、もっと相乗効果を出した方がいい。50+30は80じゃなくて、100とかになる」という意見に、橋下氏も同調。「空港も駐車場とかターミナルホテルは黒字。でも空港自体は航空会社から離着陸料もらっても、黒字にならない。黒字になっているところは、天下りの給料に消えている。だから関西空港も伊丹空港も全部がっちゃんこにして一体経営にした。たぶん球団と球場が別々だと、マネジメントがうまくできない」と語った。
 最終的には、2016年に友好的TOBで横浜スタジアムの買収に成功した池田氏だが、とにかく苦労したのが「横浜」という街そのものだ。「横浜って、めちゃくちゃ田舎なんですよ。日本最大の田舎。みんな(お互いを)知っているし、どこの賀詞交歓会に行っても顔触れが一緒。日本最大のローカルタウン」と独特の表現をしたが、これにも橋下氏は同意。「大阪もそうですよ。神戸もそう。人間関係が大変」だと加えた。華々しさは東京に引けを取らないが、地元住民の結びつきの強固さは比較にならない。

 池田氏によれば、横浜にはその地をまとめ、生き続けてきた「ドンみたいな人が何人かいる」という。ドンや地域に根付いた人々からすれば横浜スタジアム、通称「ハマスタ」はまさに象徴、魂だ。「おれたちの街の魂であるプロ野球とハマスタを、お前みたいな東京から来たよくわからない若造に、しかもDeNAみたいなところは、そのうち有名になったらどこかに売っぱらうんだろう、35歳に何ができるんだ」というプレッシャーをもろに浴びた。だが、夢は諦めない。「ちゃんとチームを強くして、経営して、街を人で溢れさせて、みんなから『お前がハマスタやってみろ』と推されるくらいに持っていかないと」と覚悟を決めたという。

 ここからはまさに政治家ばりの動きだ。球団経営を軌道に乗せたことで「民意を焚きつける」ことに成功した。「ベイスターズの経営がうまくいってるんだから、一緒にやった方がもっとよくなるんじゃないのって。ハマスタが別の経営だと、飲食とかもなかなかよくならなかった。飲食をよくしたら居酒屋としてもっと楽しいですよ、食べ物は大切だし、ビールも売りたいじゃないですか」と、ファン・関係者の気持ちを盛り上げ、民意を作り上げた。そしてついにはドンたちに「おれらも応援してやるから、お前、やれよ」という言葉をもらうところまで漕ぎ着けた。

 この成功談に、大阪都構想を推進していた橋下氏も「僕なんか上からうわーってやって全部一つだって大騒ぎしたけど、それを敵対的に買収するわけじゃなくて、友好的にやったんでしょ」と、感心しきりだった。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)
 

▶映像:池田純氏を迎えプロスポーツに伴うお金の実績についてほろ酔いトーク!

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