来年は名球会入りラッシュ 投手では5人が大台到達近し 一方、入会資格の見直し時期との声も

2023年12月6日(水)20時10分 ココカラネクスト

田中は日米通算200勝まで、あと「3」に迫っている(C)CoCoKARAnext

 ロッテの益田直也投手が、複数年契約2年目を現状維持の推定2億円でサインした。6月16日のDeNA戦でプロ野球史上10人目の通算200セーブを達成。今季は58試合で36セーブを挙げ、通算218セーブとし、名球会入りの要件となる250セーブまで残り32とした。過去5年間で平均年間セーブ数は31・4。来季もクローザーとして通年で稼働すれば、2024年中に達成する可能性は十分だ。

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 日本プロ野球(NPB)で250セーブ以上を挙げたのは3人。407セーブの岩瀬仁紀(中日)、286セーブの高津臣吾(ヤクルト)、252セーブの横浜(大洋)の佐々木主浩だ。これ以外に日米通算250セーブ(日本242、MLB8)のオリックス・平野佳寿が名球会入り。日米通算245セーブ(日本243、MLB2)の阪神・藤川球児が特例入会している。

 名球会は1978年に創立されたが、当初は昭和生まれでNPBで通算2000安打以上か通算200勝以上が入会条件だった。その後、投手分業制が進んだことから2003年に通算250セーブ以上も要件に追加され、MLBの記録も加味されることに。それでも「250セーブ」をクリアしたのは平野を含めてわずか4人に過ぎない。

 2000年以降で、打者は今年の中日・大島洋平を含めて33人が2000安打を達成しているが、投手は200勝以上が4人。250セーブが4人と打者と比較すると達成者は非常に少ないのが現状。だが、来季は名球会入りラッシュとなりそうだ。

 先発投手では楽天の田中将大投手が日米197勝(日本119、MLB78)で大台まであと「3」。パドレスのダルビッシュ有が日米196勝(日本93、MLB103)でこちらもあと「4」。セーブについても楽天からMLB入りを目指す松井裕樹が236、DeNAの山崎康晃が227を挙げており、投手では田中将、ダルビッシュ、松井、山崎、益田と一気に5人が名球会入りを果たす可能性もある。

 ちなみに打者でも中日入りした中島宏之がNPBで1928安打を記録しており、活躍次第で2000安打達成もあり得る。

 ただ、時代に合わせて入会条件を改めて見直す時期ではないかとの意見も上がっている。例えば、二刀流の大谷翔平だ。現状の制度では日米100勝&1000安打を達成しても資格を満たさない。巨人などでプレーした上原浩治が日米100勝100セーブ100ホールドの『トリプル100』を達成していることから特例入会が認められたが、本来はそれらの記録を想定した入会資格を事前に設定しておいても良かった。

 もともと名球会は「昭和名球会」とも呼ばれ、明治・大正生まれであった川上哲治(2351安打)、杉下茂(215勝)、中尾硯志(209勝)、野口二郎(237勝)、ビクトル・スタルヒン(303勝)、藤本英雄(200勝)、別所毅彦(310勝)、若林忠志(237勝)に入会資格はなかった。そのため、これらの先人の偉業も名球会として称えるべきではないかとの声も少なくない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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