TGM Grand PrixがFIA-F4に初参戦。池田代表「若手にチャンスを与える場所を作りたい」
2024年12月7日(土)9時55分 AUTOSPORT web
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12月7〜8日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される2024スーパーGT最終戦。そのサポートレースとして併催されるFIA-F4選手権の第7戦と第8戦に、全日本スーパーフォーミュラ選手権などで活躍するTGM Grand Prixがシリーズ初参戦を行う。その経緯と狙いを池田和広代表に聞いた。
さまざまなレース活動や車両メンテナンスを手掛けてきたセルブスジャパンを運営母体とするTGM Grand Prix。創立2年目となる今季2024年はスーパーフォーミュラにJuju(野田樹潤)を起用したことが注目を集めたほか、フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップに“SUTEKINA RACING TEAM”名義で参戦、11月には小川颯太と佐藤凛太郎を起用してマカオGPに挑んでいる。
そんなTGM Grand Prixの次なるレース活動はFIA-F4となり、池田代表は参戦経緯について「我々はすでにスーパーフォーミュラに参戦していますが、今回のFIA-F4に限らず、日本のフォーミュラレースはフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズやスーパーフォーミュラ・ライツなどが存在します。いずれはそういったシリーズすべてに参戦したいと思っています」と語り、その理由を続けた。
「若手レーシングドライバーは今後もどんどんと育っていきますけど、若者たちにチャンスを与える場所を作っていきたいです。これは僕がレーシングチーム運営で感じたことですが、レースは『クルマの速さ』がすごく大きな要素です。ドライバーがどうクルマの性能を引き出すかという部分もありますけど、体感としてはクルマの性能が7〜8割で、チームがいかに速く走れるクルマを作ることができるかのほうが、はるかに大事です」
「そのレベルのマシンを若手に提供しているチームはかなり少ないと思います。ですので、自分たちが長年やってきた技術を投入して、若手に少しでも良いクルマに乗ってもらい、次に繋げてほしいです。僕にはドライバーを含めたチーム全体で良いクルマを作り上げ、両者が満足するものを作っていきたいという思いがあります。なので、スーパーフォーミュラだけではなくFIA-F4から若手にチャンスを与え、一緒に築き上げていきたいです」
その言葉どおり、チームクルーはセルブスジャパンのスタッフで構成され、ドライバーには16歳の酒井翔太を起用したFIA-F4のTGM Grand Prix。来季となる2025年シーズンへの参戦は「2台体制」で考えているという。
鈴鹿でのFIA-F4は、すでに木曜日からトレーニング走行がスタートしているが、チームおよびドライバーの両方がシリーズ初参戦ということもあり「まだ感覚が掴めていないのが正直なところです」と池田代表は苦笑いを浮かべる。
「酒井選手を乗せるのも初めてなので、そういった意味でもまだまだこれからです。今回は来季に向けての第一歩として、ひとまず最終戦から参戦してみようという考えなので、まずは結果より内容を重視してやっていきたいですね」
なお、FIA-F4のピットガレージテントはスーパーGTチームが構えるピットから少し離れた場所に設営されているが、TGM Grand Prixのテントには塚越広大、大津弘樹、阪口晴南、太田格之進、佐藤蓮といったGTドライバーたちが訪れている。
ただこれは、特にアドバイザーなどで訪れているというわけではなく、池田代表やセルブスジャパンへの繋がりなどで「自然に」集まっているだけとのことで、そのときは池田代表も笑顔で会話をしていた。
また、気になる来季2025年シーズンのスーパーフォーミュラ参戦については、詳細はまだ未定ながら参戦の意向はあるようだ。今回のFIA-F4参戦をきっかけに、TGM Grand Prixのジュニアフォーミュラからトップフォーミュラへのピラミッドを見てみたいところだろう。
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