ソト集中のドジャースやヤンキースを出し抜く大型契約 ジャイアンツがアダメスと7年総額273億円で合意「衝撃的な出来事」
2024年12月8日(日)11時30分 ココカラネクスト
![](https://news.biglobe.ne.jp/sports/1208/3310076282/ckn_3310076282_1_thum800.jpg)
大型遊撃手としてFA市場の目玉となっていたアダメス。(C)Getty Images
今オフのFA市場における目玉となっていた大型遊撃手がメガディールを成立させた。
現地時間12月7日、ブリュワーズからFAとなっていたウィリー・アダメスがジャイアンツと7年総額1億8200万ドル(約273億円)の契約に合意したと、MLB公式サイトなど米複数メディアが報じた。
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現在29歳のアダメスは打力に定評がある遊撃手だ。24年シーズンは打率こそ.251ながら、32本塁打、112打点、OPS.794。さらにOPS+は118とリーグ平均を大きく上回る成績を残した。以前まで定評があった守備面でマイナス傾向が出ている点は懸念材料だが、それを補って余りある打力は球界でも屈指だ。
米野球専門サイト『Fan Graphs』が独自算出するWAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標)はキャリアハイの「4.7」。これはMLB全体の野手ではトップ20に入るハイアベレージでもある。ゆえに今オフはドジャースやヤンキース、メッツ、フィリーズなど複数球団が争奪戦を展開。契約金の高騰が必至と見られるなか、ジャイアンツが13年にバスター・ポージー(現編成本部長)と結んだ1億6700万ドル(約250億5000万円)を上回る球団史上最高額のオファーで口説き落とした。
多くの関心がヤンキースからFAとなったフアン・ソトに向くなか、現地時間12月8日から始まるウインターミーティングを前に大型契約を締結したジャイアンツ。周囲を出し抜いてのアダメス獲得は現地メディアでも高く評価されている。
地元放送局『NBC Sports Bay Area』は「ポージーは編成本部長として初めて重要な動きを見せた。ソトの決断を心待ちにしていた球界にとっては衝撃的な出来事だったが、だからこそジャイアンツにとって狙い目のタイミングとなった」と球団上層部の交渉術を評価。さらに複数球団が動いているソトの契約交渉が長引く中でアダメス獲得を成功させた動きを、次のように伝えている。
「ソトを獲得できなかった大都市のチームにとって、アダメスは明らかなバックアッププランとして浮上していた。しかし、ポージーとジャイアンツは、他のチームがより積極的に獲得へ動く前に価格交渉を進め、ついにはアダメスを獲得できないようにした」
「ジャイアンツが正しい決断をしたかどうかは時が経てばわかるだろう。だが、ポージーは少なくとも、現職に就任して初のオフシーズンで明確なメッセージを送った。彼は、大物FAとの契約を成立させるために何をすべきかを知っているようだ。これは、2位で終わることに慣れていたチームにとって、正しい方向への一歩だ」
今後も投手強化を進めると見られるジャイアンツ。その補強次第では、来季のアメリカン・リーグ西地区で、「打倒ドジャース」の急先鋒となるかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]