歴代マシンを走らせたペドロサ「素晴らしい18年間だった」。最後のホンダサンクスデーでファンに感謝

2018年12月9日(日)19時55分 AUTOSPORT web

 ツインリンクもてぎで12月9日に開催された『Honda Racing THANKS DAY 2018(ホンダ・レーシング・サンクスデー)』で、今季限りで現役を退いたMotoGPライダー、ダニ・ペドロサの引退セレモニー『Arigato! ダニ・ペドロサ』が行われた。


 2018年シーズンをもって、18年にわたるロードレース世界選手権参戦に幕を下ろしたペドロサ。MotoGPクラスでは2006年からホンダのファクトリーチーム、レプソル・ホンダ・チームに所属し、ホンダ一筋でMotoGPを戦い抜いた。


 ペドロサは来季よりKTMのテストライダーとなることが、すでに発表されている。さらにmotogp.comによれば、12月18日、19日には早くもKTMでのプライベートテストへの参加が予定されているという。ペドロサにとってこのデモランは、レプソル・ホンダ・チームのレーシングスーツに身を包み、ホンダのマシンを、ツインリンクもてぎで走らせる最後の機会となった。


 ツインリンクもてぎに集まった日本のファンの前に姿を現したペドロサは、まず最初に、ホンダRS125RWでゆっくりとツインリンクもてぎのロードコースを周回。

ホンダRS125RWを駆るペドロサ


 次に2004年、2005年とGP250で連覇を成し遂げたホンダRS250RWに乗ってロードコースにコースイン。最後にMotoGPマシン、RC213Vを走らせたペドロサ。ロードコースからそのままオーバルコースであるスーパースピードウエイに出ると、ファンに向かって手を振りながらゆっくりと周回した。

ホンダRS250RWを走らせるペドロサ
ペドロサにとってホンダRC213Vのラストラン


 ラストランを終えたペドロサは大勢のファン、そして関係者から温かい拍手でもって迎えられた。「本当に特別な思いでいっぱいだよ」、MotoGPマシンRC213Vを降りコメントを求められると、穏やかな表情でペドロサはそう言った。

日本のファンに向け「言えるのは、ありがとうということだけだよ」と伝えたペドロサ


「この3台のマシンを乗り継いだのも初めての経験だったし、大切な日本で走行ができて夢が叶ったような気持ちだよ」


■ペドロサ「素晴らしい18年間だった」


 ペドロサは2018年をもって、18年間にわたるMotoGPライダー人生に幕を下ろした。160cmという小柄な体格でMotoGPのモンスターマシンを操り、トップライダーとして走り続けた。


「誰にとっても言えることだと思うけれど、人生のなかでいろいろな困難にぶつかる瞬間というのはたくさんある。自分もそうだった。でも、その瞬間のあとにすばらしい瞬間がおとずれるものなんだ」


「僕はこのスポーツをとおしてチャレンジする尊さを感じさせてもらったし、それがホンダのファミリーと実現できた。素晴らしい18年間だったよ」


 そして詰めかけた大勢のファンに向け、ペドロサは「ただ言えるのは、ありがとう、ということだけ」とメッセージを送った。ペドロサは日本でも愛されたライダーで、この日ツインリンクもてぎに足を運んだファンのなかにはペドロサのレプリカヘルメットやフラッグを持参したり、スペイン語を書いたボードでペドロサにメッセージを送るファンもいた。


 そんな日本のファンへ、「今までのサポートすべてに感謝するよ」とお礼を述べたペドロサ。「日本に戻ってくることは、本当にうれしくてしあわせなことだったんだ。18年間応援、本当にありがとう。またいつか、みんなと会いたいよ」


 また、18年間、ホンダ一筋のライダー人生を歩んできたペドロサには、その功労を鑑み、ホンダの八郷隆弘社長とHRCレース運営室室長の桒田哲弘氏から、ホンダRC212V、RS250RWが贈呈された。

ペドロサの功績を賞し贈られた、ホンダRC212V(左)とRS250RW(右)


 ファン、関係者はもちろん二輪ライダー、さらには四輪ドライバーなど大勢が見守るなか行われたラストランは、ペドロサの人柄を象徴するものとなった。

ペドロサはホンダの八郷社長とHRCの桒田氏から、長年の功績をたたえられた
ラストラン前に元WGPライダーの青木拓磨と言葉を交わすペドロサ。時代は違うが、ともにレプソル・ホンダで戦ったふたり
イベント後には、様子を見守っていた中上と言葉を交わすシーンも。中上に限らず、多くのライダー、ドライバーもペドロサの最後の雄姿を見つめていた


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