「とんでもない大失敗をしでかした」勝利を失ったメルセデスF1代表、生放送で失言が出るほどの落胆ぶり

2020年12月10日(木)6時32分 AUTOSPORT web

 メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、2020年F1第16戦サクヒールGPでチームは大きなミスを犯した上に不運にも見舞われたとして激しく落胆している。タイヤ交換の際にチーム内の無線に不具合が発生し、チームは重大な違反を犯す結果になった。


 新型コロナウイルス感染症で欠場したルイス・ハミルトンの代役ジョージ・ラッセルがレース前半をリードし、メルセデスは通常どおりワンツーフィニッシュを達成するのは確実とみられた。


 ラッセルとバルテリ・ボッタスの1回目のピットストップは問題なく実施され、59周目にセーフティカーが導入されたことで、チームは2台同時のピットストップを行うことを決めた。


 ところがチーム内の無線トラブルが原因で、ラッセル車にはボッタス用のタイヤが取り付けられ、それによってボッタスは、それまで使用していたユーズドタイヤを再度装着してコースに戻る羽目になった。

2020年F1第16戦サクヒールGP ジョージ・ラッセルとバルテリ・ボッタスのダブルストップで混乱するメルセデスチーム

「それはとんでもない大失敗だった(colossal f*** up)」とウォルフは『Sky Sports』の生放送中に不適切な表現を使い、インタビュアーたちを慌てさせた。


「ピットクルーを呼び出す際に、彼らには無線で正しいタイヤを持ち出すよう指示がなされる」


「ところがジョージの側のガレージには、ピットからの指示が届いていなかった。無線が機能していなかったのだ。そのため、指示とは異なる側のクルーが誤ったタイヤを持って出てきたわけだ」


 ラッセルは1周後に再度ピットインし、自身のタイヤに交換しなければならなかった。


「バルテリのタイヤがないと気付いた時に、彼のタイヤがジョージのマシンに装着されていることを知った」とウォルフは語った。


「我々は取り外したばかりのバルテリの中古タイヤをまた取り付けた。その時には、ジョージをもう一度ピットに戻す必要があることは分かっていた」


 ラッセルは5番手でコースに復帰。レースエンジニアのピーター・ボニントンに励まされつつ、ラッセルはひとつひとつ順位を上げていった。そして15周を残すところで首位ペレスにつぐ2位まで順位を上げた。


 しかしラッセルに再び不運が訪れた。スローパンクチャーが発生しているという知らせを受け、ラッセルはタイヤ交換をせざるを得なくなり、F1初優勝の可能性は消滅した。


「スローパンクチャーは、彼がオーバーテイクを試みて何度もラインを外したことで起きたのかもしれない」とウォルフは語った。


「レース優勝について? それは分からない。我々のプランナーは、セルジオに追いつけたはずであり、DRSがアドバンテージになったと予想している。だが(彼が優勝できたかどうかは)私には確信はない」


「セルジオは見事なレースをした。勝者としてふさわしい。我々はあまりにも多くのミスをした。その上、パンクという不運にも見舞われたのだ」

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