ゴールへの意欲と信頼が生んだ劇的弾…井手口陽介「やっぱり出してくれた」
2017年12月10日(日)1時25分 サッカーキング
スコアレスのままタイムアップを迎えるかに思われた後半アディショナルタイム、MF井手口陽介(ガンバ大阪)がゴールをこじ開けた。
「前半から相手が引いていたので、チャンスがあれば打とうと、心の中でずっと思っていました」
G大阪のチームメイトでもあるMF今野泰幸とのダブルボランチで先発した井手口は17分、高い位置でボールを奪うとそのまま右足を振り抜いた。シュートはジャストミートせず、力のないボールはGKの手の中に収まったが、ゴールへの強い意欲が見えたシーンだった。そして、それが最後の最後に結実する。
日本は0−0で迎えた後半アディショナルタイム4分にカウンターのチャンスを得る。阿部浩之が左サイドに流れた川又堅碁へパスを通し、川又がファーサイドに山なりのクロスを入れると、そこへ走り込んだのは今野だった。
コンビを組む今野が最前線まで攻め上がったため、井手口の中には「ボランチが2枚とも上がることになってしまうから」という迷いもあった。それでも「最後だからいいかなと思って」攻撃参加を決意。すると、ペナルティエリア手前に駆け上がった井手口のもとに、今野がヘディングで優しいパスを落とす。
「本当にいいボールだったので、ふかさないことだけ意識しました」というミドルシュートが朝鮮民主主義人民共和国代表のゴールを割り、日本は劇的勝利を掴んだ。
「陽介にシュート力があるのは分かっていましたし、丁寧に落とせば決めてくれると思っていました」(今野)、「そんなに大きな声で呼んでいなかったんですけど、やっぱり出してくれました」(井手口)と2人が振り返ったように、互いを信頼し合っているからこそ生まれた見事なゴールだった。
苦しみながらも掴んだ勝利。殊勲の21歳は「引いて守る相手に対して、裏だったりサイドだったり、もっと(ボールを)さばけたらよかった」と課題を口にしたが、一方で「最後みたいな崩しは練習でもやってきているし、それが最初から出せればいい」と手応えも感じている。
次は12日の中国代表戦。「最初に勝てたのはでかい」と言う井手口だが、「監督から言われているようにチームとして3試合全部勝たなきゃいけない。優勝できたらそれが一番のアピールになるので」と、満足することなく3連勝を目指す。
取材・文=本間慎吾
「前半から相手が引いていたので、チャンスがあれば打とうと、心の中でずっと思っていました」
G大阪のチームメイトでもあるMF今野泰幸とのダブルボランチで先発した井手口は17分、高い位置でボールを奪うとそのまま右足を振り抜いた。シュートはジャストミートせず、力のないボールはGKの手の中に収まったが、ゴールへの強い意欲が見えたシーンだった。そして、それが最後の最後に結実する。
日本は0−0で迎えた後半アディショナルタイム4分にカウンターのチャンスを得る。阿部浩之が左サイドに流れた川又堅碁へパスを通し、川又がファーサイドに山なりのクロスを入れると、そこへ走り込んだのは今野だった。
コンビを組む今野が最前線まで攻め上がったため、井手口の中には「ボランチが2枚とも上がることになってしまうから」という迷いもあった。それでも「最後だからいいかなと思って」攻撃参加を決意。すると、ペナルティエリア手前に駆け上がった井手口のもとに、今野がヘディングで優しいパスを落とす。
「本当にいいボールだったので、ふかさないことだけ意識しました」というミドルシュートが朝鮮民主主義人民共和国代表のゴールを割り、日本は劇的勝利を掴んだ。
「陽介にシュート力があるのは分かっていましたし、丁寧に落とせば決めてくれると思っていました」(今野)、「そんなに大きな声で呼んでいなかったんですけど、やっぱり出してくれました」(井手口)と2人が振り返ったように、互いを信頼し合っているからこそ生まれた見事なゴールだった。
苦しみながらも掴んだ勝利。殊勲の21歳は「引いて守る相手に対して、裏だったりサイドだったり、もっと(ボールを)さばけたらよかった」と課題を口にしたが、一方で「最後みたいな崩しは練習でもやってきているし、それが最初から出せればいい」と手応えも感じている。
次は12日の中国代表戦。「最初に勝てたのはでかい」と言う井手口だが、「監督から言われているようにチームとして3試合全部勝たなきゃいけない。優勝できたらそれが一番のアピールになるので」と、満足することなく3連勝を目指す。
取材・文=本間慎吾