「復路勝負」狙う国学院大、青山学院大は「山上り・山下り」要員が盤石…箱根駅伝チームエントリー
2024年12月11日(水)11時3分 読売新聞
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)のチームエントリーが10日行われ、オープン参加の関東学生連合を含む21チームが各16人の選手名簿を提出した。出雲全日本大学選抜駅伝、全日本大学駅伝に続いて3冠を目指す国学院大、2連覇を狙う青学大、前回2位の駒大を軸に激しい優勝争いが繰り広げられそうだ。(井上敬雄)
国学院大はエース平林清澄(4年)、日本学生ハーフマラソン覇者の青木
青学大は前回優勝メンバー7人が残る。前回は2区黒田朝日(3年)、3区太田蒼生(4年)の連続区間賞で波に乗った。今季は鶴川正也(同)が成長して3本柱が整い、5、6区の経験者も盤石だ。出雲、全日本は3位だったが、過去10年間で7度優勝の舞台で、前半から勝負に出るはずだ。
駒大は全日本で7区篠原倖太朗(4年)、8区山川拓馬(3年)が区間賞を獲得し、出雲に続いて2位と底力を見せた。前々回6区区間賞の伊藤蒼唯(同)も全日本3区2位と好調。故障で戦列を離れていた5000メートル日本歴代2位の佐藤圭汰(同)の復調具合が、王座奪還の行方を左右する。
3強を追う1番手は出雲、全日本でともに過去最高成績の4位だった創価大だ。エース吉田響(4年)は5区へ準備万全。出雲を回避したスティーブン・ムチーニ(2年)も復帰し、頂点をうかがう力はある。
早大は出雲6位、全日本5位と地力十分。山口智規(3年)が1万メートル27分台に突入し、工藤慎作(2年)も好走を続け、7年ぶりのトップ3を目指す。前回、過去最高の3位に入った城西大は出雲、全日本とも区間賞のビクター・キムタイ(3年)、日本人エース斎藤将也(同)の二枚看板で再度の躍進を狙う。
前回6位の法大は6区区間賞の武田和馬(4年)の復調が浮沈の鍵を握る。帝京大はエース山中博生(同)を軸に、粘り強いレースで上位を目指す。前回10位で9年ぶりにシード権を得た大東大はさらなる前進を狙う。前回13位の中大は1万メートル上位10人の平均は出場校トップで、一気に飛躍する可能性を秘める。前回4位の東洋大は20年連続シード権がかかる。立大は予選会を首位通過し、63年ぶりのシード権が視界に入った。
29日の区間エントリーを経て、大会は来年1月2、3日、東京・大手町の読売新聞社前から神奈川県箱根町の芦ノ湖駐車場入り口までの往復10区間217・1キロのコースで行われる。
◆優勝チーム対象のMVPを新設 関東学連は10日、第101回箱根駅伝から大会最優秀選手賞(MVP)を設けると発表した。大会MVPは総合優勝に最も貢献した選手を選出する。2004年の第80回大会からは大会で最も活躍した選手に「金栗四三杯」が贈られており、ダブル受賞も可能。