WTCR:アウディ、2019年限りでワークス級支援終了。2020年から完全プライベートプログラムへ

2019年12月12日(木)13時52分 AUTOSPORT web

 アウディスポーツは2020年WTCR世界ツーリングカー・カップでの活動方針を変更。今後、チームにワークス級サポートは行わず、完全なカスタマープログラムへ移行すると発表した。


 2018年に発足したツーリングカーレースの最高峰WTCRでは、レギュレーションにより自動車メーカーが直接シリーズに参戦することが禁じられている。そのため、各メーカーは参戦チームにワークスドライバーやテクニカルサポートなどを行い、実質的なワークスチームとして機能させている。


 アウディ陣営ではコムトゥユー・チーム・アウディスポーツ、レオパード・レーシング・チーム・アウディスポーツが実質的ワークスの立場を担ってきたが、このうちレオパード・レーシングとして戦ってきたチームWRTは2019年限りでTCRカテゴリーでの活動を終了することを12月10日に発表している。


 そして12月11日、アウディスポーツは2020年に向けてカスタマーレーシングプログラムを再編すると発表。WTCRをプライベータープログラムとし、2020年はGT3プログラムを前進させ、世界5大陸での活動を強化するとした。


 アウディスポーツのカスタマーレーシングを取りまとめるクリス・ラインケは「新たなチャプターを始める時が来た」と語る。


「WTCRは世界的なシリーズへと成長した。我々はそんなシリーズが誕生した時から関与を続けてきた。そして2018年シーズンからこれまで、7度の優勝を含む計25回の表彰台も獲得している」


「この成績をもたらしてくれたニルス・ランゲベルト、ゴードン・シェデン、ジャン-カール・ベルネイ、フレデリック・ベルビシュの4名、そしてコムトゥユーとレオパード・レーシング、私たちのパートナーに心から感謝している」


 アウディがWTCRをはじめとする世界各国のTCRシリーズに向けて販売しているTCR車両のアウディRS3 LMSは、すでに計180台が製造されている人気モデルで、2018年には全TCR車両のなかでもっとも多くポイントを稼いだ『TCRモデル・オブ・ザ・イヤー』にも輝いた。


 アウディスポーツによれば、このRS3 LMSは2020年も世界中のTCRシリーズで使用されるといい、WTCRでもコムトゥユーが継続使用する意向を示しているという。


「パートナーとともに2020年に向けた活動方針を決定した。我々は2020年もアウディRS3 LMSがWTCRを戦うことを願っている」とラインケ。

フレデリック・ベルビシュがドライブするコムトゥユー・チーム・アウディスポーツのアウディRS3 LMS


「ベルギーに拠点を構えるコムトゥユー・レーシングは、2020年も引き続きWTCRで戦うことに興味を示している。アウディスポーツとしても、彼らの考えを歓迎するし、チームが参戦を現実のものにすることを望んでいる」


 なお、アウディの姉妹ブランドであるフォルクスワーゲンは、今後は電気自動車を使うモータースポーツにだけワークス参戦するとしており、展開中のTCR車両についてもパーツ生産は続けるものの、車両自体の生産は2019年内で終了する。


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