リタイア4台の乱戦を周冠宇が制し今季4勝目。佐藤万璃音は16位【FIA-F2第8戦アブダビ レース2】

　12月11日（土）、2021年FIA-F2第8戦アブダビのスプリントレース2（決勝レース2）がヤス・マリーナ・サーキットで開催され、周冠宇（ユニ・ヴィルトゥオーシ）が優勝。佐藤万璃音（トライデント）は16位だった。

　周回数は23周。ライトアップされたサーキットは気温24.5度、路面温度27.5度。路面はドライでタイヤ交換の義務はない。

　レース1のトップ10にリバースグリッドが適用されるレース2ではマーカス・アームストロング（ダムス）がポールスタートに。2番手はラルフ・ボシュング（カンポス・レーシング）、3番手に周冠宇（ユニ・ヴィルトゥオーシ）、4番手はテオ・プルシェール（ARTグランプリ）、佐藤は19番グリッドから発進する。

　日本時間23時50分にフォーメーションラップが開始されレースがスタート。トップ3が順当にターン1を通過するが後方ではスリーワイドからフォーワイドになりながら走行。混戦に巻き込まれたプルシェールは大きく順位を落とし、ダニエル・ティクトゥム（カーリン）が4番手に浮上した。

　周がボシュングを攻略し2番手に浮上した直後の4周目、オリ・コルドウェル（カンポス・レーシング）に追突されたアレシオ・デレッダ（HWAレースラボ）がコースアウト側にマシンを停止。これによりバーチャル・セーフティカー（VSC）となり直後にセーフティカー（SC）に切り替えられレースは一旦仕切り直しに。

　7周目からレースは再開されるが、ターン9手前でインを走行していたロイ・ニッサニー（ダムス）の右サイドとオスカー・ピアストリ（プレマ・レーシング）の左サイドが接触、その弾みでさらにアウト側から仕掛けていたユーリ・ビップス（ハイテックGP）と接触。ピアストリとビップスのマシンはダメージを負いストップしリタイアに。

　即座に2度目のSCランとなりレースは11周目から、アームストロング、周、ボシュング、シュワルツマンの順で仕切り直しとなった。ところが直後にアームストロングがターン1を通過した直後にマシントラブルでコースイン側にマシンを停止。VSCが半周に渡って続く。

　VSC解除後に抜群のスタートを見せたのがシュワルツマンだ。ボシュングのスリップストリームを利用し2番手に浮上。トップの周を追うもその差が1秒以内に接近できないもどかしい状況のまま終盤戦へ突入することに。

　サーキットを盛り上げたのはユアン・ダルバラ（カーリン）とリアム・ローソン（ハイテックGP）によるレッドブル育成ドライバー同士の戦いだ。3周に渡ってテールトゥノーズ状態で6番手を争い続けた2台は21周目、ローソンが前に出る形で決着した。

　このまま順位は変わらず周がトップチェッカー。シュワルツマンが2位フィニッシュし、シリーズランキング2位の確定はレース3へ持ち越しとなった。3位にはボシュングが入りここまでが表彰台。最終的に4台がリタイアするサバイバルレースを佐藤は16位で完走している。

　レース3は日本時間12月12日（土）の18時00分からスタートする。

■FIA-F2第8戦アブダビ スプリントレース2（決勝レース2）　暫定リザルト