プレミアリーグ負傷選手への給与支出額トップ5クラブ

2024年12月13日(金)18時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

世界で最も人気が高いプロサッカーリーグであり、世界で最もテレビ中継の視聴者が多いスポーツリーグといわれているプレミアリーグ。世界中の一流サッカー選手が集い、人気と共に経済規模も年々成長しており、欧州主要リーグの中でも圧倒的な売上高を誇っている。


そんな世界中のサッカーファンを虜にするプレミアリーグのビッグクラブにとって、選手補強は成功の鍵となる重要な要素だ。上位争いに食い込むために数億ポンドもの資金を投入してチームを構築しようとするが、何度も失敗を繰り返している。その主な原因の一つが、選手が負傷により戦線離脱すること。これを完全に防ぐことは不可能だが、治療室に座り続ける選手に多額の投資をしたいクラブなど存在しないだろう。


負傷選手達に最も多額の給与を支払っているクラブはどこなのだろうか?ここでは、昨2023/24シーズン開幕以降(2024/25シーズン11月時点)のプレミアリーグ各クラブの負傷選手への給与支出額トップ5クラブを紹介する。




ガブリエウ・ジェズス 写真:Getty Images

5位:アーセナル


負傷者数:13人
負傷選手への給与支出額:24,522,857ポンド(約47億5,845万円)


ここ数シーズン、アーセナルがマンチェスター・シティを打倒できなかった原因が負傷者にあるというのは少し大げさかもしれないが、アーセナルのミケル・アルテタ監督にとって、多くの主力選手が期待通りの活躍をできる状態にないことが大きな痛手だったのは間違いないだろう。


昨2023/24シーズンの守備の要として期待されていたDFユリエン・ティンバーは、前十字靭帯の負傷によりデビューシーズンが台無しになった。FWガブリエウ・ジェズスも膝の負傷の手術と鼠蹊部の負傷で欠場を余儀なくされていた。日本代表のDF冨安健洋もふくらはぎの負傷で10試合を欠場していた。




キーラン・トリッピアー 写真:Getty Images

4位:ニューカッスル・ユナイテッド


負傷者数:21人
負傷選手への給与支出額:26,958,429ポンド(約52億3,098万円)


ニューカッスル・ユナイテッドは2021年10月、サウジアラビアの政府系ファンドである公共投資基金(PIF)を中心としたコンソーシアムに買収された。これにより豊富な資金力を手に入れ、選手への給与支出が大幅に増加。しかし、2023年8月から2024年11月14日までの間に、トップチームの主力選手が21件もの負傷に見舞われている。これはプレミアリーグ全体でも最多となっている。


その結果、高額な給与にもかかわらず、選手たちはピッチ上でその投資に見合う成果を十分に発揮できていない状況が続いている。むしろ、多くの主力選手が負傷で戦線を離脱し、控え選手たちが出場機会が増えるという皮肉な結果となっている。


ケビン・デ・ブライネ 写真:Getty Images

3位:マンチェスター・シティ


負傷者数:16人
負傷選手への給与支出額:2,8145,000ポンド(約54億6,015万円)


マンチェスター・シティがイングランドサッカー界で最も支配的な存在となったことは誰も否定できないだろう。彼らには、負傷による危機に対応できるほどの選手層の厚さが昨2023/24シーズンまではあった。また、昨シーズンまでの成功の一因として挙げられるのは、主力選手たちが比較的健康を保っていた点だ。


一方で、MFケビン・デ・ブライネは負傷により、昨シ−ズン第2節から第19節までの長期期間において戦線離脱しており、その間の給与コストは1,086万ポンド(約21億608万円)にのぼった。これは同期間中に負傷した選手の中で最も高額であり、1日あたりなんと約12万ポンド(約2,327万1,644円)となる。そして今2024/25シーズン、ファンが最も懸念しているのは、今年バロンドールを受賞したMFロドリの長期離脱が引き金となり、チームが悪循環に陥っている点だろう。




ラファエル・バラン 写真:Getty Images

2位:マンチェスター・ユナイテッド


負傷者数:18人
負傷選手への給与支出額:3,9141,480ポンド(約75億8,674万円)


昨2023/24シーズン、マンチェスター・ユナイテッドのエリック・テン・ハフ監督(2024年10月28日解任)は、チームのパフォーマンスを巡って批判を受けてきたが、それも無理のないことだろう。多くの負傷者を抱えた中でチームを指揮する難しさは見過ごせない。就任以前から、MFポール・ポグバやFWアントニー・マルシャル(AEKアテネ)、DFルーク・ショーといった選手が頻繁に負傷を繰り返していた。ショーとマルシャルはテン・ハフ監督体制下でプレーする機会を得たものの、再び治療室に戻ることとなった。


DFタイレル・マラシアは昨シ−ズンはチームに加わっていない。2024年5月に引退したDFラファエル・バランや、今2024/25シーズンはコンスタントに出場しているDFリサンドロ・マルティネスも、昨シーズンはほとんど試合に出場できなかった。ユナイテッドはセンターバックの組み合わせを14通りも試さざるを得なかった。安定したスタメンを組めない限り成功は決して訪れない。この点については、どのチームも同様に痛感していることだろう。




ウェズレイ・フォファナ 写真:Getty Images

1位:チェルシー


負傷者数:17人
負傷選手への給与支出額:4,4595,000ポンド(約86億4,710万円)


チェルシーの選手層は全体的に見れば比較的健康であったかもしれない。しかし、トッド・ベーリー会長体制下で大量の選手を獲得した結果、この負傷選手への給与支出額が高額になるのは避けられなかった。また、移籍前から負傷問題を抱えていた選手を獲得したケースもあり、リスクが常に存在していたことは否定できない。


昨2023/24シーズン開幕以降、チェルシーが負傷した選手に対して支払った額はプレミアリーグで最も高額な金額である。中でも、DFウェズレイ・フォファナは349日間負傷離脱し、この期間に試合時間の75.7%を欠場した。彼に支払われた給与コストは997万1,429ポンド(約19億3,336万円)にのぼる。合計17人の選手が負傷しており、1人あたりの負傷による平均欠場日数は127. 7日にも及んだ。これらの負傷がチーム全体のパフォーマンスに与えた影響は計り知れない。

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