ソフトバンク レッドソックス傘下3AからFAの上沢直之を獲得へ 4年総額10億円オファー
2024年12月13日(金)5時0分 スポーツニッポン
ソフトバンクがレッドソックス傘下3AからFAとなった上沢直之投手(30)の獲得に動いていることが12日、分かった。11月末に上沢本人、代理人と福岡市内で初交渉を行い、4年総額10億円規模の好条件でオファーを出した。今季はメジャーで登板2試合に終わったが、23年まで在籍した日本ハムでは通算70勝と実績は十分。ロッテへのFA移籍が決まった石川柊太投手(32)に代わる先発として白羽の矢を立てた。
再び海を渡るか、日本のマウンドに戻るのか。来季の去就が未定の上沢に対し、ソフトバンクが獲得オファーを出していた。三笠杉彦GMは「特にコメントは差し控えさせていただきます」と話すにとどめたが、既に接触していたことが判明した。
球団は11月末に福岡に訪れた上沢本人、代理人と極秘で初交渉を行い、4年総額10億円規模の好条件を提示したもようだ。上沢には23年まで12年間在籍した古巣・日本ハムも獲得のオファーを出しており、ソフトバンクは現在も代理人を通した交渉を続けている。
上沢は昨オフに日本ハムからポスティングシステムを利用してマイナー契約でレイズに移籍。開幕前にレッドソックスに移籍し、メジャーは2試合に登板して0勝0敗、防御率2・25だった。9月中旬に右肘を負傷してシーズン途中に帰国。レ軍傘下3AウースターからFAとなった。現在は国内での調整を続け、来季の所属について年内に決断する意向を示していた。ソフトバンクは右腕の調査を続け、獲得オファーに至った。
リーグ連覇、日本一奪回が懸かる来季へ向けて、ソフトバンクの補強ポイントは投手力だ。特に先発投手の強化が課題だが、11日には通算56勝の石川柊がロッテへFA移籍することが決まった。小久保監督は有原、モイネロ、スチュワートを先発ローテーションの軸とし、3投手に続く投手の台頭を強く望んでいる。NPB通算70勝を挙げ、21〜23年には3年連続で規定投球回をクリアした上沢はうってつけの存在だ。
右腕が国内復帰を決断し、ソフトバンクを選択すれば、頼もしい日本ハム時代の同僚と再び力を合わせることになる。今季パ・リーグMVPの近藤とは同学年で11年ドラフトの同期入団、最多勝の有原とはともに先発ローテーションを支えてきた。上沢にとって力を発揮しやすい環境が整っている。
争奪戦は水面下で展開中とみられ、ソフトバンクが条件を見直す可能性もあり、その動向が注目される。
◇上沢 直之(うわさわ・なおゆき) 1994年(平6)2月6日生まれ、千葉県出身の30歳。専大松戸から11年ドラフト6位で日本ハム入団。14年4月2日ソフトバンク戦でプロ初登板初先発初勝利。18、21、23年に球宴出場。昨年オフにポスティングシステムを使ってマイナー契約でレイズ移籍。開幕直前にレッドソックスにトレードされ、現地5月2日のジャイアンツ戦でメジャー初登板。1メートル87、88キロ、右投げ右打ち。