フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季2勝目。後続に16秒の差をつけて完勝【決勝レポート/F1第17戦】

2020年12月14日(月)0時19分 AUTOSPORT web

 12月13日現地時間午後5時10分、F1第17戦アブダビGPの決勝が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを飾った。


 日没を前にしたトワイライトレースで気温は23度、路面温度は29度。パワーユニット規定数を超えたコンポーネント投入のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)は19番グリッド、ケビン・マグヌッセン(ハース)は20番グリッド、前戦の接触により3グリッド降格ペナルティを科されたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は12番グリッドからのスタートとなった。


 Q3進出のうち上位3台のフェルスタッペンとメルセデスAMG勢、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)、そしてルクレールはミディアムタイヤで、それ以外はソフトタイヤでのスタート。予選11番手以下ではダニエル・リカルド(ルノー)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、最後列のペレスとマグヌッセンの4台のみがハードタイヤ、それ以外は全車がミディアムタイヤを選んでレースをスタートした。


 スタートでポールポジションのフェルスタッペンがトップでターン1へ飛び込み、後続も大きなアクシデントはなく順位を保ったままセクター1へ。ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)はエステバン・オコン(ルノー)に先行を許して10番手に落ち、ルクレールもペースが振るわずベッテルに先行されて13番手に落ちた。しかしガスリーは2周目のターン8でインに飛び込んでオコンをパスしポジションを取り戻し、続くターン11でインを守って9番手に上がった。


 フェルスタッペンはファステストラップを刻みながら2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)をアンダーカット圏外へと押し出していく。3番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)、4番手ランド・ノリス(マクラーレン)、5番手アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)、6番手サインツJr.、7番手ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、8番手ランス・ストロール(レーシングポイント)、9番手ガスリー、10番手オコンという順になった。


 第1スティントは各車ともタイヤをいたわるため大きな動きのない淡々とした走行が続く。その中でも6周目にはソフト勢のペースが落ち始め、アルボンはバッテリーをうまく集中させてターン8でインに飛び込み、ノリスをパスいて4番手に上がる。後方ではペースが上がらない10番手オコンがリカルドにポジションを譲る。


 ギャップが3秒となった8周目には、ボッタスに対しペースアップの指示が出される。しかしフェルスタッペンもペースを上げてギャップは3秒からさらに広がっていく。


 9周目にペレスのマシンがターン19の出口でストップ。これでVSC(バーチャルセーフティカー)導入となり、10周目に各車が一斉にピットイン。リカルドとベッテル、ルクレールがステイアウトし、順位は首位フェルスタッペン、2番手ボッタス、3番手ハミルトン、4番手アルボン、5番手にリカルド、6番手ノリス、7番手にベッテル、8番手ルクレール、9番手サインツJr.、10番手ストロール、11番手ガスリーとなる。


 ERS関連のトラブルでマーシャルによるペレス車の回収作業が長時間を要するため、VSCからセーフティカー導入となり、レースは14周目に再開。ここでも大きな変動はなくスムーズなリスタートとなりフェルスタッペンが再び後続を引き離していき、ハミルトンはマシンバランスに違和感がありマシンがターンインしていかないと訴える。


 サインツJr.はバックストレートからターン8でインに飛び込んでルクレールをパスし8番手へ。16周目にはストロールもターン8でルクレールを抜いて9番手へ。ルクレールは2本目のバックストレートで抜き返すものの、やがてストロールが再逆転する。サインツJr.は17周目のターン11でベッテルもかわすが、ピットストップ時に後続を引きつけようと必要以上にスロー走行をしたためレース後審議となってしまった。


 ミディアムのままステイアウトしているルクレールはペースが落ち、ガスリー、オコンにも抜かれてズルズルとポジションを落としていき、22周目にピットインして最後尾へと落ちる。


 25周目には首位フェルスタッペンと2番手ボッタスのギャップは5秒、そしてレースの折り返し地点となる28周目には7秒まで広がる。しかしフェルスタッペンもハミルトンもこのタイヤで最後まで走り切るのは難しいと訴える。


 コース上では各車ともタイヤをいたわって最後まで保たせるため大きな動きはなし。首位フェルスタッペンは2番手ボッタスをじわじわと引き離して35周目には8秒、3番手ハミルトンは11秒までギャップが広がっていく。


 39周目にリカルドがついにピットインしてミディアムに履き替え、ガスリーの前8番手でコースに復帰する。


 メルセデスAMGはボッタスにプッシュの指示を出すが、ペースは上がらず。フェルスタッペンはさらにボッタスを引き離して45周目にはついにギャップが10秒を超えた。パワーユニットを抑えても構わないというフェルスタッペンに対し、チームはその必要はないと返す。


 フェルスタッペンはそのままメルセデスAMG勢を寄せ付けることなくトップでチェッカードフラッグを受け、今季2勝目を挙げた。しかし16秒遅れでボッタスが2番手に入り、ドライバーズランキングは2位ボッタス、3位フェルスタッペンに変わりはなかった。


 さらに4秒遅れで3位にハミルトンが入り、最後に猛追したアルボンは追い切れず4位フィニッシュ。5位ノリス、6位サインツJr.とマクラーレン勢が入り、コンストラクターズランキング3位を獲得。サインツJr.がドライバーズランキング6位となった。


 レーシングポイントはストロールが9位フィニッシュするのがやっとだったがランキング4位を確保し、ルノーは7位リカルド、10位オコンとなりランキング5位。リカルドは最終ラップに1分40秒926を記録し、フェルスタッペンからファステストラップを奪った。アルファタウリ・ホンダ勢は8位ガスリー、11位クビアトという結果になった。

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