【朝日杯FS】今年は勝手の違う競馬になる?東大HCは重賞で先行力を見せた馬に注目

12月14日(土)17時0分 SPAIA

2019年朝日杯FSに出走するビアンフェ

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ここ5年とは質の違う展開?

12月15日(日)に阪神競馬場で行われるのは朝日杯FS(GⅠ・芝1600m)。前哨戦を勝った3頭、サリオス、レッドベルジュール、タイセイビジョンの対決が注目を集めそうな一戦だ。この3頭で一番買いたいのはどの馬か、そして高額配当をもたらす魅力的な穴馬はどれか、検討していこう。

まずはレース展開や馬場傾向、コースの特徴といった点を分析していく。

朝日杯FS過去5年の前後半3Fと1〜3着馬の脚質

2014年に舞台が阪神に移ってから、今回でまだ6回目とサンプル不足感は否めない。馬券圏内に来ている馬の脚質を見れば逃げ残りあり、追い込みありで傾向がつかみづらい。ただ、前半3Fが一番速かった2015年でも34.7というのは、2歳戦とはいえマイルGⅠにしては遅い。そこで、過去5回で逃げた馬の人気を見ると古い方から順に9、12、12、13、12番人気。つまり、これまではシビアなペースを演出できる地力を持った逃げ馬が出ていなかったともいえる。

今年、逃げが想定されるのはビアンフェ。函館2歳Sを前半3F33.6という速いペースで逃げきった馬で前走も2着と、いわば勝ちを意識できる逃げ馬。ここ5年とは全く異なる展開が予想される。ここで参考にしたいのが先週の阪神JF。自滅しない程度に締まったペースで逃げる馬がいる場合、後方から外を回って瞬発力でぶった切る競馬はそうそう決まらない。先週のリアアメリアのように遅い流れしか経験していない馬がもろさを見せる可能性もあるので、速めのペースを走った経験と、ある程度好位につけられる脚のある馬を狙いたい。

軽い馬場は継続、内寄せが無難

阪神芝1600mの枠順別成績は先週の阪神JF時にも紹介したが、1週間分更新したのがこちら。

過去3年の阪神芝1600m枠番別成績

勝率トップの1枠、連対率上位の5・6枠が好成績の一方、7・8枠は連対率12%台とやや低調で、外すぎる枠は減点材料になる。

続いて先週の馬場傾向を考えていく。阪神JFはレシステンシア自身が強かったとはいえウオッカが持っていた阪神芝1600mの2歳レコードが更新された。今開催は初週から速い時計の出る馬場が続いている。また、日曜9レースのオリオンSでもイン3番手のバレリオが3番人気1着、逃げたエーティーラッセンが8番人気2着という決着が見られたように、内有利の傾向が出ていた。天気予報を見る限り降雨もないようなので、同様の内有利で軽い馬場を想定しておきたい。

ここまでの内容を整理すると、今年は地力のある逃げ馬がいるので

1.瞬発力勝負ばかりでなく締まったペースの経験が欲しい
2.ある程度のポジションはとれる先行力
3.内有利の馬場傾向があるので、1枠を中心に内枠を重視。7・8枠は割引

ということになる。以上を踏まえて出走馬の検討に入ろう。

前哨戦より本番で真価

2着だった京王杯より良化する材料が揃ったビアンフェを本命にする。まず前提として次に距離延長を見据えた前走は、逃げるにしても気分に任せてかっとばすような競馬はしないと決めていたはず。そのため、少頭数、東京コース、軽い馬場状態に加え、瞬発力も生きる展開と差し馬向きの条件が整ってしまいタイセイビジョンの末脚に屈した。それでもビアンフェも3着馬には2馬身差をつける好内容だった。

休み明けで+24キロだった前走から状態面の上積みも当然あるだろうし、出走頭数が増える本番では先行力がより意味を持ってくる。1枠2番という絶好枠を引き当てたことで、容易に逃げて有利なラチ沿いに進路をとれそうな点も強調できる。タイセイビジョンを逆転できる目途は立った。先週の再現のように鮮やかな逃げ切りに期待したい。ちなみに朝日杯の過去5年、前走重賞で逃げ先行の競馬をしていた馬は【2-3-4-15】で複回収率161%と激アツだ。

対抗はこちらも内枠を引いたサリオス。サウジアラビアRCの走破時計は超優秀。上がり33.1は数字そのものも秀逸だが、この数字をスローの後方待機ではなく、ミドルペースの3番手追走から叩き出したことが凄い。鞍上にもムーアを配して必勝態勢といえるだろう。

3番手はウイングレイテスト。デイリー杯は好発を決めて、先行しようと思えば行けそうだったが、外枠から外を漫然と回ることを嫌ってか、一旦控えてから内を突いてきた味のある騎乗。血統や陣営的にも上がりがかかる勝負の方が合いそうなので、後述するレッドベルジュールとの比較で逆転する要素は十分。ここが年内の仕事納めになる海外GⅠジョッキー・松岡正海の手腕にも期待だ。

4番手はレッドベルジュール。懸念は二つで、ひとつは前走の前半で馬群から置かれるような形になったこと。多頭数の阪神で後手に回るとリカバリーはなかなか難しい。もうひとつはその前走は4角のさばきを含め騎乗が完璧すぎて、結果ほど他馬との実力差は大きくなかった可能性があることだ。今回が試金石だろう。

以下、距離延長に一抹の不安があるタイセイビジョンは控えめに。あとは内枠・先行馬を中心にペールエール、ジュンライトボルト、トリプルエースまで押さえる。

中でも、トリプルエースに騎乗するビュイック騎手は先週の阪神JFでウーマンズハートに騎乗し、逃げ馬の直後という絶好のポジションを確保した。結果こそ伴わなかったが、今の馬場傾向ではあの位置がとれるのは大きなアドバンテージ。同じような位置を狙って乗ってくるなら非常に怖い存在になる。

▽朝日杯FS予想▽
◎ビアンフェ
○サリオス
▲ウイングレイテスト
△レッドベルジュール
×タイセイビジョン
×ペールエール
×ジュンライトボルト
☆トリプルエース

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」でも予想を公開中。

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