DTM:世界展開への布石? 2018年暫定カレンダーにイギリス、イタリア戦追加

2017年12月15日(金)15時14分 AUTOSPORT web

 DTMドイツツーリングカー選手権の2018年シーズン暫定カレンダーが発表され、8月の夏場に海外連戦を編成。イギリスのブランズハッチ、イタリアのミサノが新たにシリーズに加わることで、オランダやオーストリアなどと合わせてドイツ国外ラウンドが増加する形となった。


 DTMのオーガナイザーを務めるITR e.VがFIAに提出した2018年シーズンカレンダーのドラフト版には、8月初旬の11〜12日の週末にイギリス・ケント州のブランズハッチでの開催が記載されており、シリーズは2013年以来の英国上陸を果たすことがわかった。


 このブランズハッチ以外にも、候補地としてドニントンパークの名が挙がっていたというが、ITRはサーキット設備の面でブランズハッチを優先し、2003〜06年まで使用したショートバージョンの“インディ・サーキット”ではなく、グランプリコースとなるフルレイアウトを使用する予定のようだ。


 また、もうひとつのドイツ国外ラウンドとして新たに追加されたイタリア戦は、ブランズハッチに続く8月25〜26日のスロットに入り、イギリスから連戦での開催。


 このイタリア戦も2010年のアドリア戦以来7年ぶりの開催で、これで2018年のDTMシリーズは都合6カ国にまたがっての開催となり、ITR e.V代表のゲルハルト・ベルガーがかねてから発言していたように「ドイツ国外でのカレンダーを増やしたい」という希望通りのスケジューリングとなった。


 ちなみに、FIAの世界選手権としてツーリングカー・シリーズ最高峰の位置付けとなっていたWTCC世界ツーリングカー選手権が、TCRインターナショナルとの統合でFIAワールドカップ格式にリデザインされたこともあり、こちらも噂されている『FIAクラス1世界選手権』の実現に向けた布石とも取れるカレンダーとなっている。

2018年暫定カレンダーでは開幕戦、そして伝統の最終戦を務めるホッケンハイム
2013年以来のDTM開催となりそうなイギリス・ブランズハッチは、フルコースのGPレイアウトを使用する予定


 また、DTMに参戦するBMWモータースポーツは、来季のドライバーラインアップ確定に向けすでに動きを見せており、ジュニアプログラム門下生で2017年ヨーロピアンF3選手権でシリーズランキング2位となったジョエル・エリクソンをテスト。


 スウェーデン出身で若干19歳のエリクソンは、F3参戦初年度でスパを制した実力を遺憾なく発揮し、M4 DTMの初テストを成功裏に終えている。


「あのマシンをドライブできたことは、僕のキャリアのなかでもハイライトのひとつになったことは間違いないよ!」とエリクソン。


「DTMは僕の目標のひとつだ。このチャンスをくれたBMWモータースポーツに感謝しているし、テストは本当に上手くいって、一瞬も逃さずにマシンの反応を楽しむことができた。僕もチームも、良いパフォーマンスが出せたと思う」


 2017年に6台体制へと縮小したメルセデス、アウディ、BMWの各ワークスだが、エリクソンのDTMデビューの可能性に際しては、同じくBMWモータースポーツで5年間ワークスドライバーを務めたマキシム・マルタンが今季限りでの離脱を表明しており、2018年に向けてシートに空席が発生している。

BMW M4 DTMのテストを行ったジュニア・プログラム生のジョエル・エリクソン
先日、BTCCのWSRでテストを行ったリッキー・コラードもDTM参戦を狙っている


■2018DTMドイツ・ツーリングカー選手権・暫定カレンダー


























































ラウンド日程トラック
Rd.15/5-6ホッケンハイム
Rd.25/19-20ラウジッツ・リンク
Rd.36/2-3ハンガロリンク(ハンガリー)
Rd.46/23-24ノリスリンク
Rd.57/14-15ザントフールト(オランダ)
Rd.68/11-12ブランズハッチ(イギリス)
Rd.78/25-26ミサノ(イタリア)
Rd.89/8-9ニュルブルクリンク
Rd.99/22-23レッドブル・リンク(オーストリア)
Rd.1010/13-14ホッケンハイム

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